「七つの会議」(2019年映画版) [映画]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
池井戸潤さんの連作短編形式の「七つの会議」が、
映画化されて今ロードショー公開されています。
これは「半沢直樹」や「下町ロケット」のテレビドラマをヒットさせた、
福澤克維監督がメガホンを取ったもので、
日曜劇場の池井戸潤作品の映画版、といった趣のある作品です。
「半沢直樹」のドラマと同時期に、
この作品はNHKで短期の連続ドラマ化をされていますが、
こちらも内容的にはなかなか高評価であったものの、
「半沢直樹」ほどの話題にはなりませんでした。
元々が連作短編による群像劇で、
各話によって主人公が違うという作品なので、
そのままでは映像化しにくく、
NHKドラマの時には脇役の扱いであって、
変わり者で出世競争から外れた一匹狼の社員の八角を、
この映画版では主役級に据えて、
野村萬斎さんに外連味たっぷりに演じさせています。
ツボを押さえた作劇なので、
原作に1本筋が通った感じで映画としては見やすくなり、
キャストも端役にもスターを配した豪華絢爛なもので、
日曜劇場の特別版と言った雰囲気で、
ドラマの好きだった方なら、
まずは楽しめる作品に仕上がっています。
複雑な原作を2時間を切る時間にまとめた点を含めて、
脚色と演出の勝利という感じがします。
ただ、弱い立場の者が逆転する、
というような痛快さがこの作品にはなく、
大企業の中のいざこざに終始しているので、
「半沢直樹」のような爽快感はそもそもありません。
その代わりにラストに萬斎さんによる「お説教」を付けているのですが、
これは蛇足であったように思いますし、
せっかくそれまで渋い仕上がりであったのに、
一気に醒めたような気分にはなりました。
ただ、これは僕の個人的な感想で、
見る人によってはこのお説教が良い、
ということもあるかも知れません。
キャストの中では、
徹底したゲス男を演じた藤森慎吾さんが楽しく、
演技者としての頭角を現した、
と言って良い好演でした。
萬斎さんのオーバーアクトは、
好みの分かれるところだと思います。
そこそこのお薦めです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当する予定です。
それでは今日の話題です。
今日はこちら。
池井戸潤さんの連作短編形式の「七つの会議」が、
映画化されて今ロードショー公開されています。
これは「半沢直樹」や「下町ロケット」のテレビドラマをヒットさせた、
福澤克維監督がメガホンを取ったもので、
日曜劇場の池井戸潤作品の映画版、といった趣のある作品です。
「半沢直樹」のドラマと同時期に、
この作品はNHKで短期の連続ドラマ化をされていますが、
こちらも内容的にはなかなか高評価であったものの、
「半沢直樹」ほどの話題にはなりませんでした。
元々が連作短編による群像劇で、
各話によって主人公が違うという作品なので、
そのままでは映像化しにくく、
NHKドラマの時には脇役の扱いであって、
変わり者で出世競争から外れた一匹狼の社員の八角を、
この映画版では主役級に据えて、
野村萬斎さんに外連味たっぷりに演じさせています。
ツボを押さえた作劇なので、
原作に1本筋が通った感じで映画としては見やすくなり、
キャストも端役にもスターを配した豪華絢爛なもので、
日曜劇場の特別版と言った雰囲気で、
ドラマの好きだった方なら、
まずは楽しめる作品に仕上がっています。
複雑な原作を2時間を切る時間にまとめた点を含めて、
脚色と演出の勝利という感じがします。
ただ、弱い立場の者が逆転する、
というような痛快さがこの作品にはなく、
大企業の中のいざこざに終始しているので、
「半沢直樹」のような爽快感はそもそもありません。
その代わりにラストに萬斎さんによる「お説教」を付けているのですが、
これは蛇足であったように思いますし、
せっかくそれまで渋い仕上がりであったのに、
一気に醒めたような気分にはなりました。
ただ、これは僕の個人的な感想で、
見る人によってはこのお説教が良い、
ということもあるかも知れません。
キャストの中では、
徹底したゲス男を演じた藤森慎吾さんが楽しく、
演技者としての頭角を現した、
と言って良い好演でした。
萬斎さんのオーバーアクトは、
好みの分かれるところだと思います。
そこそこのお薦めです。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
2019-03-09 06:34
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