柿喰う客「俺を縛れ!」 [演劇]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当します。
今日は土曜日なので趣味の話題です。
今日はこちら。
スタイリッシュでアングラの雰囲気もある、
柿喰う客の本公演に足を運びました。
10年前の作品の再演ということですが、
初演は観ていません。
「柿喰う客」はこれまでに、
5本くらい観ているのですが、
個人的には何かいつもとらえどころがなく、
本質的な部分で理解が出来ていない、
というような気もします。
その中では今回の作品は、
話もシンプルで分かりやすかったですし、
意図もかなりはっきりしていて、
やや長すぎる感じはしましたが、
役者さんのインパクトもまずまずでしたし、
最後までテンションと勢いが持続した、
良い芝居だったと思いました。
これまで僕が観たこの劇団の作品の中では、
最も好印象で面白く鑑賞しました。
これは一応時代劇の設定になっていて、
徳川家重の治世に、
裏切り者のキャラを将軍から押しつけられた弱小の大名が、
忠義一途でありながら幕府に反乱を起こす、
という話ですが、
最初に服部半蔵を名乗る女忍者が登場して、
登場人物は全て忍者の装束、
という不思議な趣向になっています。
小劇場で時代劇をやるというのは、
なかなか成功することが少ない試みです。
セットや小道具、衣装などが揃わないと、
それらしく見えない一方で、
予算が少ない中で中途半端にそうした準備をすると、
却って貧相に見えてしまいます。
今回の芝居では役柄に関わらずキャストは全て忍者の装束ですが、
役者さんがなかなか頑張っているので、
中段くらいになるとそれほど混乱なく物語に入れます。
それでいて最終的には、
全員が同じ衣装を着ているということが、
作品のテーマとして機能しているのです。
なかなかクレヴァーな発想だと感心しました。
ただ、今回の作品では、
劇団新感線を意識し過ぎている印象があり、
100人斬りのパロディの辺りなどは、
ちょっと気恥ずかしいような感じもありました。
後半の殺陣はもう少し別の切り口や演出があっても、
良かったのではないでしょうか?
また、アンコールがいつも特殊な演出で、
今回もシェイクスピアみたいなことを、
ややアングラチックにしてやっているのですが、
あまり必然性は感じませんでした。
ちょっと変わったセンスのお芝居で、
自意識の臭みが鼻につくようなところもあるのですが、
今回はその意図と様式とが上手くかみ合っていて、
なかなか見応えがあったと思います。
頑張って下さい。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は土曜日で午前午後とも石原が外来を担当します。
今日は土曜日なので趣味の話題です。
今日はこちら。
スタイリッシュでアングラの雰囲気もある、
柿喰う客の本公演に足を運びました。
10年前の作品の再演ということですが、
初演は観ていません。
「柿喰う客」はこれまでに、
5本くらい観ているのですが、
個人的には何かいつもとらえどころがなく、
本質的な部分で理解が出来ていない、
というような気もします。
その中では今回の作品は、
話もシンプルで分かりやすかったですし、
意図もかなりはっきりしていて、
やや長すぎる感じはしましたが、
役者さんのインパクトもまずまずでしたし、
最後までテンションと勢いが持続した、
良い芝居だったと思いました。
これまで僕が観たこの劇団の作品の中では、
最も好印象で面白く鑑賞しました。
これは一応時代劇の設定になっていて、
徳川家重の治世に、
裏切り者のキャラを将軍から押しつけられた弱小の大名が、
忠義一途でありながら幕府に反乱を起こす、
という話ですが、
最初に服部半蔵を名乗る女忍者が登場して、
登場人物は全て忍者の装束、
という不思議な趣向になっています。
小劇場で時代劇をやるというのは、
なかなか成功することが少ない試みです。
セットや小道具、衣装などが揃わないと、
それらしく見えない一方で、
予算が少ない中で中途半端にそうした準備をすると、
却って貧相に見えてしまいます。
今回の芝居では役柄に関わらずキャストは全て忍者の装束ですが、
役者さんがなかなか頑張っているので、
中段くらいになるとそれほど混乱なく物語に入れます。
それでいて最終的には、
全員が同じ衣装を着ているということが、
作品のテーマとして機能しているのです。
なかなかクレヴァーな発想だと感心しました。
ただ、今回の作品では、
劇団新感線を意識し過ぎている印象があり、
100人斬りのパロディの辺りなどは、
ちょっと気恥ずかしいような感じもありました。
後半の殺陣はもう少し別の切り口や演出があっても、
良かったのではないでしょうか?
また、アンコールがいつも特殊な演出で、
今回もシェイクスピアみたいなことを、
ややアングラチックにしてやっているのですが、
あまり必然性は感じませんでした。
ちょっと変わったセンスのお芝居で、
自意識の臭みが鼻につくようなところもあるのですが、
今回はその意図と様式とが上手くかみ合っていて、
なかなか見応えがあったと思います。
頑張って下さい。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
2018-02-03 08:21
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