「西瓜とマヨネーズ」 [映画]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
同題の漫画を魅力的なキャストで映画化した、
「西瓜とマヨネーズ」を観て来ました。
バンド内のゴタゴタで音楽から遠ざかった、
太雅さん演じるせいいちというプライドの高い若者が、
その才能に惚れ込んでいた臼田あさ美さん演じるツチダという女性と、
同棲生活をしているのですが、
せいいちは現実逃避をして何をするでもなく、
アパートで無為な生活を続けています。
せいいちが音楽で成功することを何よりの希望としているツチダは、
生活のためにせいいちには内緒でレオタードパブで働くようになります。
ツチダの期待がせいいちには重圧になり、
次第に2人の間には距離が生まれてしまいます。
そんな時にツチダの前に、
オダギリジョー演じる、かつて好きだった、
風来坊のような遊び人のハギオが現れます。
3人の関係は微妙に揺れ動き、
最後にはそれぞれの人生の転機が訪れるのです。
如何にもの展開の青春のほろ苦いドラマですが、
青春ドラマを得意とする職人肌の富永昌敬監督は、
最後にせいいちがオリジナル曲をツチダに歌うクライマックスに向け、
比較的淡々と誠実に物語りを紡いでゆきます。
非常に端正な映画で、
胸に静かに響くようなところはあるのですが、
正直おじさんにはもうこうした世界はきついかな、
というような印象で、
あまり乗れませんでした。
漫画の雰囲気を大切にしていて、
映像化しようという気持ちは分かるのですが、
キャバクラみたいなものを出してしまうと、
原作通りではあっても、
実写では生々しくなりすぎて、
集客へのサービスのようにしか見えなくなってしまいます。
またせいいちがかつてのバンド仲間と、
再び交流が生まれる辺りの段取りも、
もう少し映画的なリアルさが欲しかったという気がしました。
漫画のリアルと映画のリアルは、
また別物なのではないでしょうか?
抜群に良かったのはオダギリジョーさんで、
いつも通りに徹底しただらしなさの駄目男を、
それでいて魅力的に表現してしまう空気感は、
オダギリさんならではの至芸と言う気がします。
それと比較すると臼田さんも太雅さんも、
原作に寄せようとする感じが、
やや中途半端な造形になっていて、
特にツチダが惚れ込むせいいちの魅力が、
太賀さんからはあまり感じられない気がしたのが、
少し残念でした。
映画としてもせいいちの音楽的才能が、
もう少し見えるような部分があっても良かったのではないでしょうか。
そんな訳でこの映画はちょっと駄目でした。
ただ、それはおそらく年齢のせいもあって、
こうした映画は楽しめなくなってしまったのね、
とちょっと寂しく感じる思いもあったのです。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
同題の漫画を魅力的なキャストで映画化した、
「西瓜とマヨネーズ」を観て来ました。
バンド内のゴタゴタで音楽から遠ざかった、
太雅さん演じるせいいちというプライドの高い若者が、
その才能に惚れ込んでいた臼田あさ美さん演じるツチダという女性と、
同棲生活をしているのですが、
せいいちは現実逃避をして何をするでもなく、
アパートで無為な生活を続けています。
せいいちが音楽で成功することを何よりの希望としているツチダは、
生活のためにせいいちには内緒でレオタードパブで働くようになります。
ツチダの期待がせいいちには重圧になり、
次第に2人の間には距離が生まれてしまいます。
そんな時にツチダの前に、
オダギリジョー演じる、かつて好きだった、
風来坊のような遊び人のハギオが現れます。
3人の関係は微妙に揺れ動き、
最後にはそれぞれの人生の転機が訪れるのです。
如何にもの展開の青春のほろ苦いドラマですが、
青春ドラマを得意とする職人肌の富永昌敬監督は、
最後にせいいちがオリジナル曲をツチダに歌うクライマックスに向け、
比較的淡々と誠実に物語りを紡いでゆきます。
非常に端正な映画で、
胸に静かに響くようなところはあるのですが、
正直おじさんにはもうこうした世界はきついかな、
というような印象で、
あまり乗れませんでした。
漫画の雰囲気を大切にしていて、
映像化しようという気持ちは分かるのですが、
キャバクラみたいなものを出してしまうと、
原作通りではあっても、
実写では生々しくなりすぎて、
集客へのサービスのようにしか見えなくなってしまいます。
またせいいちがかつてのバンド仲間と、
再び交流が生まれる辺りの段取りも、
もう少し映画的なリアルさが欲しかったという気がしました。
漫画のリアルと映画のリアルは、
また別物なのではないでしょうか?
抜群に良かったのはオダギリジョーさんで、
いつも通りに徹底しただらしなさの駄目男を、
それでいて魅力的に表現してしまう空気感は、
オダギリさんならではの至芸と言う気がします。
それと比較すると臼田さんも太雅さんも、
原作に寄せようとする感じが、
やや中途半端な造形になっていて、
特にツチダが惚れ込むせいいちの魅力が、
太賀さんからはあまり感じられない気がしたのが、
少し残念でした。
映画としてもせいいちの音楽的才能が、
もう少し見えるような部分があっても良かったのではないでしょうか。
そんな訳でこの映画はちょっと駄目でした。
ただ、それはおそらく年齢のせいもあって、
こうした映画は楽しめなくなってしまったのね、
とちょっと寂しく感じる思いもあったのです。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
2018-01-14 10:23
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