「ブレードランナー2049」 [映画]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日は映画の記事が2本です。
まず最初がこちら。
1982年に公開されたカルトSF映画「ブレードランナー」の、
35年ぶりの続編が今ロードショー公開されています。
オリジナルの「ブレードランナー」は、
今はもうない渋谷パンテオンで公開時に観ています。
映画館は当時はガラガラでした。
ビジュアルは非常に印象的で凄いなと思いましたが、
イメージ映像のようで正直それほど乗れませんでした。
ただ、その後ビデオ化されるとジワジワと人気が上がり、
ディレクターズカット版が再公開されるなど、
むしろ時間が経つにつれてその評価は高いものとなったのです。
オリジナルの舞台となっているのは、
人類の大半が汚染された地球を逃れて宇宙に移住し、
レプリカントという人間の労働力の代用となる人造人間が、
人間に対して反乱を起こすという設定の未来で、
2019年という設定になっています。
もう来年の話ですね。
今回の続編は前作から30年後の2049年が舞台で、
従順なレプリカントが新たに製造されている世界で、
主人公はライアン・ゴズリングが演じる、
レプリカントを追跡する自身もレプリカントの捜査官です。
オリジナルのリドリー・スコットは制作総指揮に廻り、
監督はカナダの俊英ドゥニ・ビルヌーブです。
これはどんなものかと思って初日に観たのですが、
個人的にはなかなか良かったです。
アイマックスの3Dで観た映像は、
リアルさを追求した美しいもので、
一部はオリジナルとほぼ同じ風景を再現しながら、
より広い視点で、
様々な荒廃した地球の風景を見せています。
オリジナルの「ブレードランナー」も、
SF仕立てのフィルム・ノワールだったのですが、
今回の続編も前作の空気感そのままのノワールになっていて、
その点には好感が持てました。
主人公も従順なタイプのレプリカントで、
3D映像しか持たないAIの恋人と恋に落ち、
それが人間とレプリカントとの愛と対比されます。
肉体を持たないAIの女性が、
肉体を持つ娼婦と一体化することで、
主人公とセックスをする場面などは、
切なく美しく倒錯的な場面に仕上がっていました。
主人公と対決する美貌で凶悪なレプリカントを演じた、
シルビア・ホークスがとても素敵で、
悪役美女フェチの僕としては、
これだけで大分点数が上がりました。
監督のビルヌーブは、
今年公開されたSF映画の「メッセージ」も、
繊細な描写を積み上げて静かな感動に至る、
という段取りが素晴らしくて、
地味ですがとても魅力的な映画でした。
この作品でもその資質は生かされていて、
普通このような大作であれば、
もっと目を惹くようなドンパチをしたくなるところなのですが、
そうした部分は最小限に抑え、
滅び行く地球の感覚的描写と、
人間、レプリカント、そして今回はAIと、
それぞれの愛にターゲットを絞って、
繊細なドラマを紡いでいます。
評論家の批評は概ね悪いのですが、
個人的には「分かってないな」と感じました。
ただ、3時間近くの上演時間を、
悠然たるテンポで流して行きますから、
退屈に思われる方も多いとは思います。
そんな訳で万人向けの映画ではありませんが、
オリジナルのノワールの部分がお好きな方は、
満足をされるのではないかと思いますし、
「ダンケルク」と同様、
アイマックスで観る質感のある映像は、
一見の価値のあるものだと思います。
それでは次に続きます。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日は映画の記事が2本です。
まず最初がこちら。
1982年に公開されたカルトSF映画「ブレードランナー」の、
35年ぶりの続編が今ロードショー公開されています。
オリジナルの「ブレードランナー」は、
今はもうない渋谷パンテオンで公開時に観ています。
映画館は当時はガラガラでした。
ビジュアルは非常に印象的で凄いなと思いましたが、
イメージ映像のようで正直それほど乗れませんでした。
ただ、その後ビデオ化されるとジワジワと人気が上がり、
ディレクターズカット版が再公開されるなど、
むしろ時間が経つにつれてその評価は高いものとなったのです。
オリジナルの舞台となっているのは、
人類の大半が汚染された地球を逃れて宇宙に移住し、
レプリカントという人間の労働力の代用となる人造人間が、
人間に対して反乱を起こすという設定の未来で、
2019年という設定になっています。
もう来年の話ですね。
今回の続編は前作から30年後の2049年が舞台で、
従順なレプリカントが新たに製造されている世界で、
主人公はライアン・ゴズリングが演じる、
レプリカントを追跡する自身もレプリカントの捜査官です。
オリジナルのリドリー・スコットは制作総指揮に廻り、
監督はカナダの俊英ドゥニ・ビルヌーブです。
これはどんなものかと思って初日に観たのですが、
個人的にはなかなか良かったです。
アイマックスの3Dで観た映像は、
リアルさを追求した美しいもので、
一部はオリジナルとほぼ同じ風景を再現しながら、
より広い視点で、
様々な荒廃した地球の風景を見せています。
オリジナルの「ブレードランナー」も、
SF仕立てのフィルム・ノワールだったのですが、
今回の続編も前作の空気感そのままのノワールになっていて、
その点には好感が持てました。
主人公も従順なタイプのレプリカントで、
3D映像しか持たないAIの恋人と恋に落ち、
それが人間とレプリカントとの愛と対比されます。
肉体を持たないAIの女性が、
肉体を持つ娼婦と一体化することで、
主人公とセックスをする場面などは、
切なく美しく倒錯的な場面に仕上がっていました。
主人公と対決する美貌で凶悪なレプリカントを演じた、
シルビア・ホークスがとても素敵で、
悪役美女フェチの僕としては、
これだけで大分点数が上がりました。
監督のビルヌーブは、
今年公開されたSF映画の「メッセージ」も、
繊細な描写を積み上げて静かな感動に至る、
という段取りが素晴らしくて、
地味ですがとても魅力的な映画でした。
この作品でもその資質は生かされていて、
普通このような大作であれば、
もっと目を惹くようなドンパチをしたくなるところなのですが、
そうした部分は最小限に抑え、
滅び行く地球の感覚的描写と、
人間、レプリカント、そして今回はAIと、
それぞれの愛にターゲットを絞って、
繊細なドラマを紡いでいます。
評論家の批評は概ね悪いのですが、
個人的には「分かってないな」と感じました。
ただ、3時間近くの上演時間を、
悠然たるテンポで流して行きますから、
退屈に思われる方も多いとは思います。
そんな訳で万人向けの映画ではありませんが、
オリジナルのノワールの部分がお好きな方は、
満足をされるのではないかと思いますし、
「ダンケルク」と同様、
アイマックスで観る質感のある映像は、
一見の価値のあるものだと思います。
それでは次に続きます。
2017-10-29 08:58
nice!(4)
コメント(0)
コメント 0