地下空港「サファリング・ザ・ナイト」 [演劇]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
久しぶりに駒沢公園まで走りに行って、
それから今PCに向かっています。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
移動型演劇「サファリング・ザ・ナイト」を、
すみだパークスタジオで観て来ました。
上演は本日までです。
観たのは2日目でしたが、
内容の性質上早くネタバレしたり批評するのは良くないかな、
と思って本日の紹介となりました。
地下空港は劇団ではなく舞台芸術集団を名乗っていて、
伊藤靖朗さんという方が主宰です。
結構難しいことをお話になっているのですが、
2年前に1回公演を見に行って、
海の神様と人間が宝物を取り合って戦うという、
ティーンエイジャーが主人公のアニメか戦隊もののような話でした。
見ていて少し恥ずかしい感じがあり、
ちょっと僕には向いていないな、
というように感じました。
大分低い年齢層を対象としているのだな、
というようにも感じました。
今回の作品はぴあとの共同で、
アトラクション型というのか、
観客に一定の役割が与えられて、
それに沿って活動する、という形式になっています。
こういうものは嫌いではないので、
どんなものかしらと思って出かけてみました。
舞台は2045年に設定されていて、
そこはオベロンとタイタニアという2つのAIに支配されている世界です。
「火の鳥未来編」みたいな感じのあれですね。
そこで敵対する2つのAIを統合させるというような話が持ち上がり、
その会合に出席するメンバーが観客の1人1人である、
という趣向です。
チケットはオベロンとタイタニアに分かれていて、
それぞれのメンバーの1人として、
観客はまずミーティングのような場に招かれ、
そこで数人ずつのグループに分けられて、
そこにグループリーダーという役者さんが、
1人ずつついて観客を先導し案内します。
すみだパークスタジオは倉庫の連なりですが、
そのあちこちで同時多発的にドラマは展開されます。
最後は倉庫の屋上で終演となります。
スマホのアプリをダウンロードしておくと、
それが随所で活用されたりと、
色々と工夫のある公演でした。
ただ、僕の参加したのは2日目でしたが、
物凄く寒い日で、
外にいる時間が長いので、
寒くて寒くて物語に没入するようなことは出来ませんでした。
ディズニーランドやUSJのアトラクションではないので、
それほど舞台をお金をかけて作り込むことは出来ず、
壁にAIの映像を映したりはするのですが、
それがそう活躍するという感じにはなりませんし、
屋内もちょっと未来風の装飾があるくらいで、
基本的には元の倉庫のままです。
こういう性質のものは、
以前は野外劇や密室劇として、
寺山修司の天井桟敷が得意としていました。
最近ではゴキブリコンビナートの迷路密室劇が、
その作り込みの見事さで印象に残っています。
演劇の場合予算は限られているので、
大きな空間を別世界として構成することは、
基本的に無理があるのです。
それで、寺山修司は密室の完全な暗闇を、
それ自体としてセットとして利用し、
時空を超えるという幻想を表現しましたし、
野外劇ではその町の「事実」そのものを、
虚構化するという手法を取りました。
ゴキブリコンビナートも、
小空間を多層的な迷路として作り込み、
地下都市の幻想を表現しました。
その一方今回の地下空港は、
2045年の未来世界で、
周囲の風景は過去の東京をバーチャルに見せているのだ、
という趣向になっているのですが、
こういう大仕掛けな趣向は、
ディズニーランドのアトラクションなどの得意技で、
演劇ごときではどう考えても無理があると思うのです。
今回は果敢な挑戦だったとは思いますが、
矢張り無理だなあ、という感じを強く持ちました。
スマホのアプリが使用されているのですが、
ダウンロードしていない人は、
グループリーダーの役者さんのものを代わりに使用するので、
結局あってもなくても同じことになるのが、
最初から明らかなのが面白くありません。
もう少し別の工夫が必要だと思いました。
色々と文句は言いましたが、
意欲的な試みでしたし、
グループリーダーのお姉さんがなかなか魅力的で、
一緒に行動するという趣向は悪くありませんでした。
頑張って下さい。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
下記書籍発売中です。
よろしくお願いします。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
久しぶりに駒沢公園まで走りに行って、
それから今PCに向かっています。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
移動型演劇「サファリング・ザ・ナイト」を、
すみだパークスタジオで観て来ました。
上演は本日までです。
観たのは2日目でしたが、
内容の性質上早くネタバレしたり批評するのは良くないかな、
と思って本日の紹介となりました。
地下空港は劇団ではなく舞台芸術集団を名乗っていて、
伊藤靖朗さんという方が主宰です。
結構難しいことをお話になっているのですが、
2年前に1回公演を見に行って、
海の神様と人間が宝物を取り合って戦うという、
ティーンエイジャーが主人公のアニメか戦隊もののような話でした。
見ていて少し恥ずかしい感じがあり、
ちょっと僕には向いていないな、
というように感じました。
大分低い年齢層を対象としているのだな、
というようにも感じました。
今回の作品はぴあとの共同で、
アトラクション型というのか、
観客に一定の役割が与えられて、
それに沿って活動する、という形式になっています。
こういうものは嫌いではないので、
どんなものかしらと思って出かけてみました。
舞台は2045年に設定されていて、
そこはオベロンとタイタニアという2つのAIに支配されている世界です。
「火の鳥未来編」みたいな感じのあれですね。
そこで敵対する2つのAIを統合させるというような話が持ち上がり、
その会合に出席するメンバーが観客の1人1人である、
という趣向です。
チケットはオベロンとタイタニアに分かれていて、
それぞれのメンバーの1人として、
観客はまずミーティングのような場に招かれ、
そこで数人ずつのグループに分けられて、
そこにグループリーダーという役者さんが、
1人ずつついて観客を先導し案内します。
すみだパークスタジオは倉庫の連なりですが、
そのあちこちで同時多発的にドラマは展開されます。
最後は倉庫の屋上で終演となります。
スマホのアプリをダウンロードしておくと、
それが随所で活用されたりと、
色々と工夫のある公演でした。
ただ、僕の参加したのは2日目でしたが、
物凄く寒い日で、
外にいる時間が長いので、
寒くて寒くて物語に没入するようなことは出来ませんでした。
ディズニーランドやUSJのアトラクションではないので、
それほど舞台をお金をかけて作り込むことは出来ず、
壁にAIの映像を映したりはするのですが、
それがそう活躍するという感じにはなりませんし、
屋内もちょっと未来風の装飾があるくらいで、
基本的には元の倉庫のままです。
こういう性質のものは、
以前は野外劇や密室劇として、
寺山修司の天井桟敷が得意としていました。
最近ではゴキブリコンビナートの迷路密室劇が、
その作り込みの見事さで印象に残っています。
演劇の場合予算は限られているので、
大きな空間を別世界として構成することは、
基本的に無理があるのです。
それで、寺山修司は密室の完全な暗闇を、
それ自体としてセットとして利用し、
時空を超えるという幻想を表現しましたし、
野外劇ではその町の「事実」そのものを、
虚構化するという手法を取りました。
ゴキブリコンビナートも、
小空間を多層的な迷路として作り込み、
地下都市の幻想を表現しました。
その一方今回の地下空港は、
2045年の未来世界で、
周囲の風景は過去の東京をバーチャルに見せているのだ、
という趣向になっているのですが、
こういう大仕掛けな趣向は、
ディズニーランドのアトラクションなどの得意技で、
演劇ごときではどう考えても無理があると思うのです。
今回は果敢な挑戦だったとは思いますが、
矢張り無理だなあ、という感じを強く持ちました。
スマホのアプリが使用されているのですが、
ダウンロードしていない人は、
グループリーダーの役者さんのものを代わりに使用するので、
結局あってもなくても同じことになるのが、
最初から明らかなのが面白くありません。
もう少し別の工夫が必要だと思いました。
色々と文句は言いましたが、
意欲的な試みでしたし、
グループリーダーのお姉さんがなかなか魅力的で、
一緒に行動するという趣向は悪くありませんでした。
頑張って下さい。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
下記書籍発売中です。
よろしくお願いします。
誰も教えてくれなかった くすりの始め方・やめ方: ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ
- 作者: 石原藤樹
- 出版社/メーカー: 総合医学社
- 発売日: 2016/10/28
- メディア: 単行本
2017-03-12 08:09
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