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「ナイスガイズ!」 [映画]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です

今日は日曜日でクリニックは休診です。

休みの日は趣味の話題です。

今日はこちら。
ナイスガイズ!.jpg
1977年のロスを舞台に、
ラッセル・クロウとライアン・ゴズリングが私立探偵を演じて、
コミカルな大活躍を見せた映画です。

これはとても胸がすくような映画で、
ちょっとふざけすぎかな、とは思うのですが、
今年観た外国映画の中では、
最も楽しめた作品かも知れません。

同じライアン・ゴズリングの主演作としては、
「ラ・ラ・ランド」の2倍くらい楽しめました。

わざわざ1970年代のスモッグに覆われたロスを舞台にしていて、
日本でも70年代や80年代を舞台にした刑事ものはありますが、
日本の作品がどう見ても現代に撮ったとしか見えないのに対して、
この作品はその映像の肌触りといい、
物語の組み立て方からキャラの設定、
そして演じている役者さんの雰囲気から演出まで、
見事なまでに1977年を再現していて、
その時代に作られた私立探偵アクションのようにしか、
見えない、と言う点がともかく見事です。

懐古趣味と言えば懐古趣味なのですが、
後ろ向きの感じは全くなくて、
あの頃のアメリカの恰好良さを、
同時代的にそのまま表現しているのが良いのです。

現代を舞台にして同じような物語を紡いでも、
こんなに楽しくは絶対になりません。

台本もなかなかに凝っていて、
たとえばオープニングでポルノ女優が死ぬのですが、
その叔母さんが死んだ2日後に彼女を見た、
と言って探偵に調査を依頼するのです。
甦るようなシチュエーションでは全くないので、
あれっ?と思っていると、
それが後半で綺麗に伏線になっています。
上手いなあ、と思いました。

10万ドルを運んで欲しいと頼まれて、
ライアン・ゴズリングが愛車のハンドルを握るのですが、
ラッセル・クロウが、
「今は自動運転も出来るんだぜ、ちょっと手を放してごらん」
みたいなおかしなことを言うのです。
確かに手を放しても、
自動的にハンドルが動いています。
不思議だなと思って後ろを向くと、
何と人間と同じ大きさの蜂が後ろに座っています。
こんな馬鹿なと思うと、オチが付くのですが、
それが10万ドルの正体に繋がってゆきます。
全てが有機的に結合していて、
無駄というものがまるでありません。
遊びだらけに見えて、緻密という、
良く出来たシナリオのお手本のようです。

映像も凝っていて、
オープニングで車の事故が起こるところは、
事故に遭遇する家の子供が夜に起きて来て、
キッチンでミルクを飲もうとすると、
キッチンの窓から見える遠くの景色の中で、
今まさに崖から落ちる車が映り込むのです。
と思う間もなく、
その家の壁を突き破って車が突入して来ます。
ちょっとした場面なのに、
贅沢で手の込んだことをしていると感心します。

音楽は鉄板のかつてのヒット曲が目白押しで、
EW&Fの「セフテンバー」もありますし、
アメリカの「名前のない馬」もあります。
僕にはドンぴしゃりです。

キャストもラッセル・クロウとライアン・ゴズリングの共演が、
期待を超えるような素晴らしさで、
2人の掛け合いを見ているだけで、
ウキウキするような気分になります。
練り上げられたギャグの応酬が、
また楽しいのです。

そんな訳で、
基本的には70年代のパロディアクション映画なのですが、
とてもとても贅沢にかつ丁寧に作られていて、
アメリカ娯楽映画の底力を感じさせるような快作でした。

70年代や80年代のアメリカアクション映画の好きな人には、
絶対のお薦め品です。
とても楽しいですよ。

それでは今日はこのくらいで。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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