劇団☆新感線「ヴァン!・バン!・バーン!」 [演劇]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
劇団☆新感線の新作秋興業が、
生田斗真さんをゲスト主役に迎え、
赤坂ACTシアターで賑々しく上演されています。
今回の脚本は宮藤官九郎さんで、
3回目の新感線への脚本提供になります。
前回は「蟷螂峠」という、
物凄く暗い時代劇で、
あまり新感線の世界にフィットしているとは思えませんでした。
その前に「犬顔家の一族の陰謀」という作品があり、
これはクドカンワールド全開という感じの、
楽しい作品でした。
交流は深いと思われるクドカンと新感線ですが、
意外にクドカン台本の新感線の舞台は、
多くはありません。
今回は内容的にはいのうえ歌舞伎の世界に近いもので、
平安時代のパートはもろそうなのですが、
その後現代が舞台になると、
ビジュアルバンドの演奏や夏フェスなどの歌物の世界になり、
またそこにヤクザの抗争劇などが絡み、
最後は得意の長大な立ち回りが待っています。
背景に複数の巨大なLEDパネルを交差させ、
ダンスや殺陣とバンド演奏、
ど派手な音響や照明効果が一体となり、
計算され尽くした演出は、
さすが新感線というクオリティです。
ただ、人間の移動などはあまりに計算され過ぎていて、
演劇というより、オリンピックの開会式のような、
大イベント的な演出でした。
手作り感はあまりなく、無機的な印象で、
役者さんも段取りの動きにとらわれている感じがありました。
内容は盛り込み過ぎで、
ディテールに面白みが乏しく、
人物が入り乱れて筋立てが複雑な割には、
ダラダラと長い場面が多い、
という印象でした。
主人公は初恋の人の生まれ変わりを、
1000年待ち続ける吸血鬼で、
ビジュアルバンドのボーカルという設定なのですが、
そこにエイリアンの侵略みたいなテーマを絡ませているので、
悲恋の切ない感じや、
死ぬことの出来ない吸血鬼の悲しみのようなものは、
何処かに消えてしまっています。
クドカンとしては珍しく、
ラストに伏線が回収されるようなところがなく、
中途半端に思いつきだけで終わってしまった、
という感じでした。
意外に新感線の世界とクドカンとは、
相性が悪いのかも知れません。
スタッフワークの完成度は高いので、
何となく見れてはしまうのですが、
今回は新感線としては、
消化不良に終わった1本であったように思います。
生田斗真さんは頑張っていましたが、
役柄がちょっと間抜けな感じなので、
損な役回りに終始していたのは残念に感じました。
概ね歌ものはそんな感じになりますね。
今日はもう1本演劇の記事があります。
引き続きそちらもどうぞ。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
今日は日曜日でクリニックは休診です。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
劇団☆新感線の新作秋興業が、
生田斗真さんをゲスト主役に迎え、
赤坂ACTシアターで賑々しく上演されています。
今回の脚本は宮藤官九郎さんで、
3回目の新感線への脚本提供になります。
前回は「蟷螂峠」という、
物凄く暗い時代劇で、
あまり新感線の世界にフィットしているとは思えませんでした。
その前に「犬顔家の一族の陰謀」という作品があり、
これはクドカンワールド全開という感じの、
楽しい作品でした。
交流は深いと思われるクドカンと新感線ですが、
意外にクドカン台本の新感線の舞台は、
多くはありません。
今回は内容的にはいのうえ歌舞伎の世界に近いもので、
平安時代のパートはもろそうなのですが、
その後現代が舞台になると、
ビジュアルバンドの演奏や夏フェスなどの歌物の世界になり、
またそこにヤクザの抗争劇などが絡み、
最後は得意の長大な立ち回りが待っています。
背景に複数の巨大なLEDパネルを交差させ、
ダンスや殺陣とバンド演奏、
ど派手な音響や照明効果が一体となり、
計算され尽くした演出は、
さすが新感線というクオリティです。
ただ、人間の移動などはあまりに計算され過ぎていて、
演劇というより、オリンピックの開会式のような、
大イベント的な演出でした。
手作り感はあまりなく、無機的な印象で、
役者さんも段取りの動きにとらわれている感じがありました。
内容は盛り込み過ぎで、
ディテールに面白みが乏しく、
人物が入り乱れて筋立てが複雑な割には、
ダラダラと長い場面が多い、
という印象でした。
主人公は初恋の人の生まれ変わりを、
1000年待ち続ける吸血鬼で、
ビジュアルバンドのボーカルという設定なのですが、
そこにエイリアンの侵略みたいなテーマを絡ませているので、
悲恋の切ない感じや、
死ぬことの出来ない吸血鬼の悲しみのようなものは、
何処かに消えてしまっています。
クドカンとしては珍しく、
ラストに伏線が回収されるようなところがなく、
中途半端に思いつきだけで終わってしまった、
という感じでした。
意外に新感線の世界とクドカンとは、
相性が悪いのかも知れません。
スタッフワークの完成度は高いので、
何となく見れてはしまうのですが、
今回は新感線としては、
消化不良に終わった1本であったように思います。
生田斗真さんは頑張っていましたが、
役柄がちょっと間抜けな感じなので、
損な役回りに終始していたのは残念に感じました。
概ね歌ものはそんな感じになりますね。
今日はもう1本演劇の記事があります。
引き続きそちらもどうぞ。
石原がお送りしました。
2016-08-28 08:32
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