東京・春・音楽祭 歌曲シリーズvol17. タラ・エロート [コロラトゥーラ]
こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。
本日は石原が研修会出席のため、
午前午後とも石田医師の担当となります。
受診予定の方はご注意下さい。
今日は土曜日なので趣味の話題です。
今日はこちら。
東京・春・音楽祭の歌曲シリーズとして、
アイルランド出身のメゾ・ソプラノ、
タラ・エロートのリサイタルが1日のみ行なわれました。
エロートは今売り出し中の若手のメゾ・ソプラノで、
所謂ズボン役や、
ロッシーニのチェネレントラのような、
コロラトゥーラをレパートリーにしています。
今回の彼女のリサイタルは、
期待を遥かに超える素晴らしさで、
久しぶりに本物のドイツ歌曲の冷厳で豊饒な響きと、
本物のアジリタの至芸を堪能しました。
こうしたリサイタルを、
月に1回くらい聴く機会があれば、
もう芝居も映画も何もなくてもいいな、
というくらいに思ってしまいました。
このシリーズは歌手のチョイスが素晴らしく、
昨年のクールマンも絶品でしたし、
一昨年のマルリス・ペーターゼンも、
まさに待望の初来日でした。
ただ、歌曲だけのリサイタルになるので、
オペラで活躍している歌手の場合、
矢張りオペラアリアも聴いてみたいな、
という気持ちにはなるのです。
それが今回、タラ・エロートは、
ほぼオペラアリアと言って良い、
ハイドンのシェーナと共に、
プログラムのラストに、
本人が得意としている、
ロッシーニのチェネレントラのラストの大アリアを、
最初から予定に組み込んでいました。
僕の記憶では、
こうした大作のオペラアリアが、
この歌曲シリーズで歌われるのは、
今回が初めてではないかと思います。
勿論嬉しい驚きです。
それ以外はドイツ歌曲の名品が並ぶプログラムです。
彼女はドイツリートにはもってこいの、
硬質で深い響きのある美声で、
その歌い廻しも惚れ惚れとするような繊細さです。
それでいて声は強く声量もあって、
かなりダイナミックな表現も可能です。
シュトラウスも良いと思いますし、
ワーグナーも役柄によってはいけそうです。
アジリタはグルヴェローヴァやバルトリほど、
超高速という感じではないのですが、
早さや正確さも水準以上ですし、
何よりダイナミックな高揚感に満ちているのが魅力です。
チェネレントラの大アリアは、
少しダイジェストの感じはありましたが、
久しぶりにコロラトゥーラの素晴らしさを、
体感することが出来ました。
次は是非オペラの舞台で彼女の歌を聴きたいと思いますが、
なかなか実現は難しいかも知れません。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
北品川藤クリニックの石原です。
本日は石原が研修会出席のため、
午前午後とも石田医師の担当となります。
受診予定の方はご注意下さい。
今日は土曜日なので趣味の話題です。
今日はこちら。
東京・春・音楽祭の歌曲シリーズとして、
アイルランド出身のメゾ・ソプラノ、
タラ・エロートのリサイタルが1日のみ行なわれました。
エロートは今売り出し中の若手のメゾ・ソプラノで、
所謂ズボン役や、
ロッシーニのチェネレントラのような、
コロラトゥーラをレパートリーにしています。
今回の彼女のリサイタルは、
期待を遥かに超える素晴らしさで、
久しぶりに本物のドイツ歌曲の冷厳で豊饒な響きと、
本物のアジリタの至芸を堪能しました。
こうしたリサイタルを、
月に1回くらい聴く機会があれば、
もう芝居も映画も何もなくてもいいな、
というくらいに思ってしまいました。
このシリーズは歌手のチョイスが素晴らしく、
昨年のクールマンも絶品でしたし、
一昨年のマルリス・ペーターゼンも、
まさに待望の初来日でした。
ただ、歌曲だけのリサイタルになるので、
オペラで活躍している歌手の場合、
矢張りオペラアリアも聴いてみたいな、
という気持ちにはなるのです。
それが今回、タラ・エロートは、
ほぼオペラアリアと言って良い、
ハイドンのシェーナと共に、
プログラムのラストに、
本人が得意としている、
ロッシーニのチェネレントラのラストの大アリアを、
最初から予定に組み込んでいました。
僕の記憶では、
こうした大作のオペラアリアが、
この歌曲シリーズで歌われるのは、
今回が初めてではないかと思います。
勿論嬉しい驚きです。
それ以外はドイツ歌曲の名品が並ぶプログラムです。
彼女はドイツリートにはもってこいの、
硬質で深い響きのある美声で、
その歌い廻しも惚れ惚れとするような繊細さです。
それでいて声は強く声量もあって、
かなりダイナミックな表現も可能です。
シュトラウスも良いと思いますし、
ワーグナーも役柄によってはいけそうです。
アジリタはグルヴェローヴァやバルトリほど、
超高速という感じではないのですが、
早さや正確さも水準以上ですし、
何よりダイナミックな高揚感に満ちているのが魅力です。
チェネレントラの大アリアは、
少しダイジェストの感じはありましたが、
久しぶりにコロラトゥーラの素晴らしさを、
体感することが出来ました。
次は是非オペラの舞台で彼女の歌を聴きたいと思いますが、
なかなか実現は難しいかも知れません。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
2016-03-26 08:04
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