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2015年のオペラを振り返る [オペラ]

こんにちは。
北品川藤クリニックの石原です。

今日までクリニックは年末年始の休診ですが、
在宅診療には出掛ける予定です。

少しずつ身体を慣らして、
明日にもってゆきたいところです。

休みの日は趣味の話題です。

今日は昨年のオペラを振り返ります。

昨年は次のオペラ(演奏会形式を含む)に足を運びました。

①神奈川県立音楽堂開館60周年特別企画「メッセニアの神託」
②新国立劇場「マノン・レスコー」
③東京春音楽祭「ワルキューレ」
④新国立劇場「椿姫」
⑤全国共同制作プロジェクト「フィガロの結婚」(野田秀樹演出)
⑥英国ロイヤル・オペラ日本公演「ドン・ジョバンニ」
⑦英国ロイヤル・オペラ日本公演「マクベス」
⑧新国立劇場「ラインの黄金」
以上の8作品です。

昨年は演劇が増えたこともあって、
オペラを聴く機会は減りました。

私的ベストスリーはこちら。
①神奈川県立音楽堂60周年特別企画「メッセニアの神託」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2015-03-07
2005年に神奈川県立音楽堂で上演された「バヤゼット」は、
今に至るまでの僕のオペラ体験で、
絶対1位の素晴らしい舞台で、
エウローパ・ガランテの素晴らしい演奏と、
超絶技巧を披露したジュノーの歌唱は、
今でも耳に焼きついています。
その10年後の今回は、
前回に引けを取らないメンバーが顔を揃え、
本当にワクワクした思いで音楽堂に足を運びました。

今回は何と言っても、
まだ若いユリア・レーシネヴァの超絶技巧が素晴らしく、
かつてのグルヴェローヴァを彷彿とさせるものがありました。
ただ、作品自体は「バヤゼット」より物語性があり、
前回の「超絶技巧歌合戦」のような、
純粋な魅力はありませんでした。
作品自体も猿之助の復活狂言のような、
パッチワークの寄せ集めで、
復活の意味がそれほどあるようには思えませんでした。
ジュノーは殆どアジリタを歌わず、
もう歌えないのかしら、と当日は思ったのですが、
後日に行われたリサイタルでは、
かつてとそれほど遜色のない超絶技巧を披露してくれたので、
少しホッとしました。

②東京春音楽祭「ワルキューレ」
これはタイミングが合わなくて記事にしなかったのですが、
ロバート・ディーン・スミスのジークムントに、
マイヤーのジークリンデという、
演奏会形式とは言え、
信じられないような豪華なキャストで、
フリッカにクールマンという勿体無いくらいの布陣です。
特にマイヤーは、
僕がこれまで聴いた中では一番良かったように思いました。
1幕はともかく圧倒的でした。
ただ、3幕はワルキューレ達を奥に並べてしまったので、
何か袖の近くでごちゃごちゃやっている感じで、
あまり盛り上がらなかったのが残念でした。
最近は、ワーグナーは演奏会形式の方がしっくり来るのですが、
「ワルキューレ」は一種のコスプレ劇なので、
ちゃんとした舞台の方が良いようにも思いました。

③新国立劇場「ラインの黄金」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2015-10-10
昨年から新しいリングが新国立で始まりました。
演出は借り物です。
ただ、これは歌い手に気を配って、
適度なエロスのある悪くないもので、
意外に良い演出を借りて来たな、という感じです。
現状は新国立劇場はあまり自前の新演出などしない方が、
良いのではないかと思いました。
歌手も揃っていましたし、
来年も楽しみになりました。

以上が私的ベストスリーです。

声楽のリサイタルは、
①アンドレア・ロスト
②ヴィヴィカ・ジュノー(エウローパ・ガランテ)
③田中彩子
④ヴィットリオ・グリゴーロ
⑤マリアンナ・ピッツォラート
⑥ヨナス・カウフマン
⑦バルバラ・フリットリ
を聴きました。
ジュノーが聴けたのはとても嬉しく、
フリットリも安定感がありました。
カウフマンは色々ありましたが、
矢張り本物で聴けて良かったと思いました。
グリゴーロはサービス満点でしたが、
大味で僕好みではありませんでした。

今年も良い舞台に出逢えれば人生の幸せです。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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