2014年のオペラを振り返る [オペラ]
こんにちは。
六号通り診療所の石原です。
今日は休みですが、
日中は仕事でした。
慌ただしく、体調は悪いので、
少し憂鬱な年の瀬です。
休みの日は趣味の話題です。
今日は今年のオペラを振り返ります。
今年は次のオペラ(演奏会形式を含む)に足を運びました。
①藤原歌劇団「オリー伯爵」
②新国立劇場「死の都」
③東京春音楽祭「ラインの黄金」
④新国立劇場「ヴォツェック」
⑤ローマ歌劇場「シモン・ボッカネグラ」
⑥ローマ歌劇場「ナブッコ」
⑦リヨン歌劇場「ホフマン物語」
⑧新国立劇場「パルジファル」
⑨ラ・ヴェネクシアーナ「ポッペーアの戴冠」
⑩マリインスキー劇場管弦楽団「サロメ」
⑪新国立劇場「ドン・ジョバンニ」
⑫新国立劇場「ドン・カルロ」
以上の12作品です。
私的ベストファイブはこちら。
①リヨン歌劇場「ホフマン物語」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2014-07-12
これは大野和士さんの芸術監督としての凱旋公演で、
大野さんのオペラは、
どうもこれまで歌手との呼吸が悪く、
今一つの感じがあったのですが、
今回はそうしたぎくしゃくしたところがなく、
大野さんの優れた音楽性が、
非常に理想的な形で、
活かされた公演になっていたように思います。
歌手陣もタイトルロールのダブルキャストの2人、
1人で4役を演じ歌った超人的な活躍のチョーフィー、
凄みのある悪党4役のアルバロと、
いずれも名歌唱と名演技で、
ロラン・ペリーの演出も冴えていたと思います。
特に3幕のアントニアのパートは、
サイコロジカルで表現主義的な演出も冴え、
歌のアンサンブルも抜群で、
圧倒的な名演だったと思います。
②ローマ歌劇場「シモン・ボッカネグラ」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2014-05-31
名指揮者ムーティの、
久しぶりの日本でのオペラ演奏で、
キャストもフリットリの降板は残念でしたが、
アンサンブルは良く、
ムーティの調教の元、
怒涛の歌い廻しを見せるオケとの丁丁発止の遣り取りが最高でした。
「ナブッコ」も大いに期待したのですが、
タチアナ・セルジャンの体調不良による降板で、
素人さんのような歌手が出て来たので、
失望の底に沈みました。
ムーティはもうローマは辞められたようですから、
貴重な機会に本物の血沸き肉踊るヴェルディに接したことは、
この上もない幸せでした。
③東京春音楽祭「ラインの黄金」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2014-04-12
演奏会形式でN響がワーグナーを上演するようになってからの、
この音楽祭は最高です。
期待した新国立の「パルジファル」の演出が酷かったので、
ワーグナーは演奏会形式に限る、
というようにすら思います。
ヤノフスキの指揮でN響が奏でるワーグナーは、
至福の時間を約束してくれます。
これからも本当に楽しみです。
④マリインスキー劇場管弦楽団「サロメ」
これはNHK音楽祭の企画として上演されたもので、
演奏会形式の「サロメ」です。
ブログでは記事にはしていませんが、
意外な拾い物で、
緊迫感のある、それでいて荒々しさを表に出した、
乱暴な感じの「サロメ」は、
この方が本筋ではないかしら、
と素直に思えるような凄みと迫力がありました。
この作品は豪快にかっ飛ばすくらいが、
丁度良いのかも知れません。
歌手陣もなかなかでした。
変なセミヌードもどきを見せられて、
失望と後悔の海に沈んだり、
SMまがいのインチキ演出を、
日本歌手の先生方が、
何か恥ずかしそうに控え目に演じる素人芸を見るくらいなら、
こうした演奏会形式の方が、
余程ましだと思いました。
生で聴いた中では、
ベストに近い「サロメ」です。
⑤新国立劇場「ドン・カルロ」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2014-12-06
今年の新国立劇場は意外に馬鹿に出来ません。
円安に不景気で、
海外からの大掛かりな引っ越し公演も、
それほど期待は出来ない昨今では、
むしろ一番期待出来るのは新国立かも知れません。
お客さんはマナーの最悪な方が沢山いらっしゃるのですが、
ノイズは頭の中で取り除いて、
脳内環境で補填します。
「ドン・カルロ」はヴェルディの大作で、
なかなか良い上演がないのですが、
今回はキャストも揃い、
アキレス腱のオケも、
どうにかこうにか踏ん張っていたので、
個人的には生で聴いたこの作品の中では、
ベストの上演でした。
以上が私的ベスト5です。
来年も良い舞台に出逢えれば人生の幸せです。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い年の瀬をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
六号通り診療所の石原です。
今日は休みですが、
日中は仕事でした。
慌ただしく、体調は悪いので、
少し憂鬱な年の瀬です。
休みの日は趣味の話題です。
今日は今年のオペラを振り返ります。
今年は次のオペラ(演奏会形式を含む)に足を運びました。
①藤原歌劇団「オリー伯爵」
②新国立劇場「死の都」
③東京春音楽祭「ラインの黄金」
④新国立劇場「ヴォツェック」
⑤ローマ歌劇場「シモン・ボッカネグラ」
⑥ローマ歌劇場「ナブッコ」
⑦リヨン歌劇場「ホフマン物語」
⑧新国立劇場「パルジファル」
⑨ラ・ヴェネクシアーナ「ポッペーアの戴冠」
⑩マリインスキー劇場管弦楽団「サロメ」
⑪新国立劇場「ドン・ジョバンニ」
⑫新国立劇場「ドン・カルロ」
以上の12作品です。
私的ベストファイブはこちら。
①リヨン歌劇場「ホフマン物語」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2014-07-12
これは大野和士さんの芸術監督としての凱旋公演で、
大野さんのオペラは、
どうもこれまで歌手との呼吸が悪く、
今一つの感じがあったのですが、
今回はそうしたぎくしゃくしたところがなく、
大野さんの優れた音楽性が、
非常に理想的な形で、
活かされた公演になっていたように思います。
歌手陣もタイトルロールのダブルキャストの2人、
1人で4役を演じ歌った超人的な活躍のチョーフィー、
凄みのある悪党4役のアルバロと、
いずれも名歌唱と名演技で、
ロラン・ペリーの演出も冴えていたと思います。
特に3幕のアントニアのパートは、
サイコロジカルで表現主義的な演出も冴え、
歌のアンサンブルも抜群で、
圧倒的な名演だったと思います。
②ローマ歌劇場「シモン・ボッカネグラ」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2014-05-31
名指揮者ムーティの、
久しぶりの日本でのオペラ演奏で、
キャストもフリットリの降板は残念でしたが、
アンサンブルは良く、
ムーティの調教の元、
怒涛の歌い廻しを見せるオケとの丁丁発止の遣り取りが最高でした。
「ナブッコ」も大いに期待したのですが、
タチアナ・セルジャンの体調不良による降板で、
素人さんのような歌手が出て来たので、
失望の底に沈みました。
ムーティはもうローマは辞められたようですから、
貴重な機会に本物の血沸き肉踊るヴェルディに接したことは、
この上もない幸せでした。
③東京春音楽祭「ラインの黄金」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2014-04-12
演奏会形式でN響がワーグナーを上演するようになってからの、
この音楽祭は最高です。
期待した新国立の「パルジファル」の演出が酷かったので、
ワーグナーは演奏会形式に限る、
というようにすら思います。
ヤノフスキの指揮でN響が奏でるワーグナーは、
至福の時間を約束してくれます。
これからも本当に楽しみです。
④マリインスキー劇場管弦楽団「サロメ」
これはNHK音楽祭の企画として上演されたもので、
演奏会形式の「サロメ」です。
ブログでは記事にはしていませんが、
意外な拾い物で、
緊迫感のある、それでいて荒々しさを表に出した、
乱暴な感じの「サロメ」は、
この方が本筋ではないかしら、
と素直に思えるような凄みと迫力がありました。
この作品は豪快にかっ飛ばすくらいが、
丁度良いのかも知れません。
歌手陣もなかなかでした。
変なセミヌードもどきを見せられて、
失望と後悔の海に沈んだり、
SMまがいのインチキ演出を、
日本歌手の先生方が、
何か恥ずかしそうに控え目に演じる素人芸を見るくらいなら、
こうした演奏会形式の方が、
余程ましだと思いました。
生で聴いた中では、
ベストに近い「サロメ」です。
⑤新国立劇場「ドン・カルロ」
http://blog.so-net.ne.jp/rokushin/2014-12-06
今年の新国立劇場は意外に馬鹿に出来ません。
円安に不景気で、
海外からの大掛かりな引っ越し公演も、
それほど期待は出来ない昨今では、
むしろ一番期待出来るのは新国立かも知れません。
お客さんはマナーの最悪な方が沢山いらっしゃるのですが、
ノイズは頭の中で取り除いて、
脳内環境で補填します。
「ドン・カルロ」はヴェルディの大作で、
なかなか良い上演がないのですが、
今回はキャストも揃い、
アキレス腱のオケも、
どうにかこうにか踏ん張っていたので、
個人的には生で聴いたこの作品の中では、
ベストの上演でした。
以上が私的ベスト5です。
来年も良い舞台に出逢えれば人生の幸せです。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い年の瀬をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
2014-12-29 19:19
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コメント(6)
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きっと一年のお疲れが出て来られたのでは?
何かと忙しないと気持ちの焦りで余計に疲れてしまいますよね。
御自愛くださいませ。☆^^
本年も大変お世話になりました。
来たる年もよろしくお願い申し上げますと共に 御健康御多幸の一年になることを願っております。佳い年をお迎えくださいませ。☆^^
by ゆうのすけ (2014-12-29 22:40)
幾つかの病をかかえ80歳台を生きています。情報は大変参考になります。来年も宜しく。
by Silvermac (2014-12-30 09:10)
Dr.Ishihara何時も爺達当事者夫婦に役に立つ医学情報を教えて
下さり誠に有難う御座います。
今年も大変お世話に成りました。
来年も宜しくお願いいたします。
by bpd1teikichi_satoh (2014-12-30 12:29)
ゆうのすけさんへ
今年1年ありがとうございました。
良いお年をお迎え下さい。
by fujiki (2014-12-31 09:52)
Silvermacさんへ
少しでもお役にたつ点があれば幸いです。
来年もよろしくお願いします。
良いお年をお迎え下さい。
by fujiki (2014-12-31 09:54)
bpd1teikihi_satohさんへ
今年1年ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
by fujiki (2014-12-31 09:55)