東京春 歌曲シリーズ マルリス・ペーターゼン [コロラトゥーラ]
こんにちは。
六号通り診療所の石原です。
今日は日曜日で診療所は休診です。
朝からいつものように、
駒沢公園まで走りに行ったのですが、
途中で雨に降られて引き返しました。
2008年3月30日から、
このブログを始めたので丸6年になり、
今日から7年目に入ります。
いつもお読み頂きありがとうございます。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
2005年に東京オペラの森として始まった、
東京春音楽祭が今年も行なわれ、
その一環としてドイツのソプラノ、
マルリス・ペーターゼンの歌曲(リート)のリサイタルが、
昨日行なわれました。
マルリス・ペーターゼンは、
コロラトゥーラ歌いとして世界的に活躍するソプラノで、
僕の絶対一位のデセイ様が調子を崩した時などは、
2000年代の初め頃には既に代役に立ったりしていました。
数年前にメトロポリタン歌劇場で、
トーマの「ハムレット」をデセイ様のオフィーリアで企画し、
結局デセイ様が降板した時も、
ペーターゼンが代わりに歌いました。
確か4~5年くらい前に、
一度来日して武蔵野でリサイタル、という話があり、
シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」のアリアなどが、
演目として予定されていました。
しかし、結局直前でキャンセルとなり、
来日はかないませんでした。
その後怒涛の活躍になりましたから、
本当に残念に思いました。
ただ、ドイツのソプラノ歌手のリサイタルは、
殆ど歌曲のみというのが定番で、
滅多にオペラアリアのリサイタルはありませんから、
本当に実現可能な企画であったのか、
疑問にも思います。
今回は待望の初来日で歌曲のリサイタルのみです。
本当はコロラトゥーラのアリアが聴きたいのですが、
ドイツの歌手はリートのみなので仕方がありません。
映像ではちょっといかつい印象のあったペーターゼンですが、
実際の彼女はなかなかチャーミングで、
背骨のガシッと入ったような硬質のシルエットは、
若い頃のマイヤーにも似た感じです。
歌唱は非常にドラマチックで、
人間心理と自然が感応するような歌ではなく、
女性の感情を多角的に捉えたような、
情感を主体にした物語的な楽曲を多く選んでいて、
リートとアリアの中間のような印象を持ちました。
声はちょっと膨らみに欠ける感じはあるのですが、
情感を声に載せるのは上手く、
高音の飛びも魅力です。
アンコールは3曲で、
シュトラウスとシューマンに、
ラストは「さくら」をテーマにした、
即興のコロラトゥーラを披露してくれました。
今度は是非オペラの舞台を期待したいのですが、
誰か呼んでくれないでしょうか。
小ホールの小さな会場なのに、
客席は6~7分くらいの入りで、
驚きましたし、
日本の声楽ファンの層の薄さにガッカリしました。
ペーターゼンが来日するのにどうして行かないの?
ただ、それなりの盛り上がりはあり、
彼女も後半は気持ち良さそうに歌っていたので、
少しほっとした気分にもなりました。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
六号通り診療所の石原です。
今日は日曜日で診療所は休診です。
朝からいつものように、
駒沢公園まで走りに行ったのですが、
途中で雨に降られて引き返しました。
2008年3月30日から、
このブログを始めたので丸6年になり、
今日から7年目に入ります。
いつもお読み頂きありがとうございます。
休みの日は趣味の話題です。
今日はこちら。
2005年に東京オペラの森として始まった、
東京春音楽祭が今年も行なわれ、
その一環としてドイツのソプラノ、
マルリス・ペーターゼンの歌曲(リート)のリサイタルが、
昨日行なわれました。
マルリス・ペーターゼンは、
コロラトゥーラ歌いとして世界的に活躍するソプラノで、
僕の絶対一位のデセイ様が調子を崩した時などは、
2000年代の初め頃には既に代役に立ったりしていました。
数年前にメトロポリタン歌劇場で、
トーマの「ハムレット」をデセイ様のオフィーリアで企画し、
結局デセイ様が降板した時も、
ペーターゼンが代わりに歌いました。
確か4~5年くらい前に、
一度来日して武蔵野でリサイタル、という話があり、
シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」のアリアなどが、
演目として予定されていました。
しかし、結局直前でキャンセルとなり、
来日はかないませんでした。
その後怒涛の活躍になりましたから、
本当に残念に思いました。
ただ、ドイツのソプラノ歌手のリサイタルは、
殆ど歌曲のみというのが定番で、
滅多にオペラアリアのリサイタルはありませんから、
本当に実現可能な企画であったのか、
疑問にも思います。
今回は待望の初来日で歌曲のリサイタルのみです。
本当はコロラトゥーラのアリアが聴きたいのですが、
ドイツの歌手はリートのみなので仕方がありません。
映像ではちょっといかつい印象のあったペーターゼンですが、
実際の彼女はなかなかチャーミングで、
背骨のガシッと入ったような硬質のシルエットは、
若い頃のマイヤーにも似た感じです。
歌唱は非常にドラマチックで、
人間心理と自然が感応するような歌ではなく、
女性の感情を多角的に捉えたような、
情感を主体にした物語的な楽曲を多く選んでいて、
リートとアリアの中間のような印象を持ちました。
声はちょっと膨らみに欠ける感じはあるのですが、
情感を声に載せるのは上手く、
高音の飛びも魅力です。
アンコールは3曲で、
シュトラウスとシューマンに、
ラストは「さくら」をテーマにした、
即興のコロラトゥーラを披露してくれました。
今度は是非オペラの舞台を期待したいのですが、
誰か呼んでくれないでしょうか。
小ホールの小さな会場なのに、
客席は6~7分くらいの入りで、
驚きましたし、
日本の声楽ファンの層の薄さにガッカリしました。
ペーターゼンが来日するのにどうして行かないの?
ただ、それなりの盛り上がりはあり、
彼女も後半は気持ち良さそうに歌っていたので、
少しほっとした気分にもなりました。
それでは今日はこのくらいで。
皆さんも良い休日をお過ごし下さい。
石原がお送りしました。
2014-03-30 10:04
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コメント(8)
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7年目。素晴らしいですね。
今後も医学から藝術、そして社会批判…多様なお記事を楽しみにしております。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2014-03-31 08:39)
もしや先生もいらしているのでは、と思っていました。
『女の愛と生涯』はともかく、なかなかハイブロウな選曲でした。ソプラ
ノとしても高い音域での自在さが必要とされる『オフィーリアの歌』など現在あれだけの水準で歌える人材はいませんね。
分厚い春祭の本に掲載されていた彼女のバイオによれば、ハンガリーの名花、シルヴィア・ゲッツィに師事していたそうです。道理でコロラトゥーラが堅牢なはず、と納得しました。
by Vermeer (2014-03-31 11:07)
ブログ開設6年 おめでとうございます。
新しい医療の情報を、
現場のお話を興味深く拝読させていただいております。
これからも、読ませていただきます。
by A・ラファエル (2014-03-31 11:30)
ここまで続けられたこと
敬服いたします!!
先生の発する情報は興味深く
また考えさせられることも多いです。
メール相談も感謝しています。
これからも楽しみにしています。
by akemi (2014-03-31 18:29)
RUKOさんへ
いつもお読み頂きありがとうございます。
お互い藝術を愛しながら発信していければと思います。
これからもよろしくお願いします。
by fujiki (2014-04-01 08:01)
Vermeerさんへ
コメントありがとうございます。
良いリサイタルだったですね。
また日本で歌って欲しいな、
と切に願います。
by fujiki (2014-04-01 08:03)
A・ラファエルさんへ
いつもお読み頂きありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
by fujiki (2014-04-01 08:04)
akemi さんへ
コメントありがとうございます。
今年は少し動きのある年にしたいと思っています。
これからもよろしくお願いします。
by fujiki (2014-04-01 08:06)