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エヴァ・メイ リサイタル(2012) [コロラトゥーラ]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は日曜日で診療所は休診ですが、
小児医療の講習会があるので、
都心の方まで出掛けます。

休みの日は趣味の話題です。

今日はこちら。
エヴァ・メイ.jpg
エヴァ・メイは現役では、
世界で4番目くらいに好きなソプラノで、
生粋のイタリアの声で、
ベルカントもコロラトゥーラも歌い、
容姿も歌も整った数少ない存在です。

今回通算おそらく5回目くらいになる、
来日リサイタルを聴いて来ました。

今回のプログラムは、
イタリアのトスカーナ地方の方言による歌曲から始まる、
というイタリア生粋のソプラノならではの面白いもので、
これが結構技巧的な作品揃いで、
魅力的でした。

それからロッシーニの歌曲が続き、
後半はドニゼッティの技巧的なアリアが、
大きな盛り上がりを見せます。

いつもながらの正統派の美声で、
素晴らしかったのですが、
正直以前のリサイタルのような、
軽やかに流れる感じがなくて、
やや重く「ベテラン風」の歌唱になっていたのは、
個人的にはちょっとがっかりしました。

前半は非常に端正に、
細かい音符も綺麗に音を出していて、
ごまかしがなく感銘を受けたのですが、
休憩後の歌唱は、
特に前半は失速気味で、
声もあまり前に飛ばず、
高音も慎重策に転じたように思いました。
ラストのアリアの数曲は、
会場も盛り上がりましたが、
細かいパッセージにはごまかしの多い、
テンポも乱した、
やや力押しの歌唱で、
以前の軽やかで流れるような彼女の歌が、
耳に残っている僕には、
おや、という感じが残りました。

調子は絶好調ではなかったように思います。

歌というのは生ものなので、
なかなか難しいですね。

アンコールは、
「ラ・ボエーム」の「ムゼッタのワルツ」と、
「わたしのお父さん」で、
これは日本のソプラノリサイタルの定番ですが、
あまりにいつも同じなので、
うんざりします。

この2曲は正直誰が歌っても、
あまり違いがありませんし、
もう耳にタコで聴く気が起りません。

ただ、シュトラウスの「アモーレ」も歌ってくれたので、
これは素敵でした。
でも、矢張り少し前に聴いた、
シェーファーの方が、
この曲は分がありますね。

それではそろそろ出掛けます。

皆さんも良い休日をお過ごし下さい。

石原がお送りしました。
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