新型インフルエンザAの現況その26 [新型インフルエンザA]
こんにちは。
六号通り診療所の石原です。
朝から健診結果の整理などして、
それから今PCに向かっています。
それでは今日の話題です。
まずこちらをご覧下さい。

これは今診療所にある、
新型インフルエンザワクチンの在庫です。
全て国産のワクチンですが、
当面使用の予定はありません。
ご存知のように返品は不可なので、
使用期限が過ぎれば、
そのまま廃棄処分にするしかありません。
使用期限は今年の10月です。
果たして現在日本にどれだけのワクチンの在庫があり、
そのうちのどのくらいの量が、
廃棄処分になるのかは分かりませんが、
輸入ワクチンに関して言えば、
ほぼ全て、と言っても言い過ぎではない量が、
そのまま廃棄されることは間違いがありません。
僕の意見は一貫していて、
昨年の5月の時点から、
輸入ワクチンは必要ない、という立場でした。
過去の記事を見て頂ければ、
その点は確認して頂けるかと思います。
勿論国産のワクチンで、
不足する事態は当然有り得るのですが、
それは世界中で同様なのですから、
自国優先主義を取るべきではない、
というのが基本的な考えです。
それでは、誰が輸入ワクチンを強行したのでしょうか?
この間、「新型インフルエンザ対策総括会議」というものが開かれ、
今後もまだ開かれる予定です。
もう既に終了した会議の中で、
政府の「新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員会」、
という長く如何にも有難そうな名前の会議の代表者の方が、
「ボクは輸入ワクチンには反対だったんだよ」
という意味のことを発言されています。
つまり、専門家のアドバイスは反対であったのに、
「政治主導」で輸入ワクチンは決定された訳です。
その間のニュアンスは、
緊急出版され、発売と共に、
今度も緊急で回収された、
慌しい書物である「死の官僚」という奇書の中に、
割と詳しく書かれていて、
「国産にこだわらず海外のワクチンの手配を早急にしなければいけないところだが、厚労省は何故か積極的ではないのだ」
「医系技官がワクチンの輸入拡大に反対する動きがあるが、国がすべきことは、米国のようにワクチン確保の一点に尽きます」
など、国産と併せて、国民全員分のワクチンを、
輸入で確保するのが正しいのだ、
というこの作者のあまり根拠のない強烈な意思を、
実際に誰が書いたのかは分かりませんが、
下品の極みのような文章の中に、
読み取ることが出来ます。
御用学者の代表の大先生も、
悪名高い医系技官と称する方々も、
いずれも反対であったことが、
現実には慌しく決まったのですから、
これは前厚生労働大臣と、
上記奇書の作者を含む、
そのブレインであった同じ大学の方々が、
政治主導で決めたことなのだ、
ということは何となく分かります。
この馬鹿な政策を決めた人達に、
どうにか輸入ワクチンの無駄な費用を、
代わりに少しでも払ってはもらえないでしょうか?
全部元は税金なんですよ。
そうした訴えでも起こして頂ければ、
悪名のみが高い医系技官という方々の評判も、
少しは上がるのではないでしょうか?
少なくとも僕は応援します。
少し話題を変えます。
先の総括会議で、
御用学者の大ボスでラスボスのような先生は、
「日本の新型インフルエンザの死亡者が少なかったのは、
ボク達が提案した学級閉鎖の効果なんだよ」
という意味のことを発言されています。
これはそもそもはこの方の発言ではなく、
東北の方に棲息されている、
中ボスのような先生が、
そうした発言を方々でされ、
英文の論文も発表されています。
その論文と称するものを僕は読みましたが、
これは申し訳ないですが、
論文と言うのも恥ずかしいような内容です。
そこで紹介されているデータは、
ただ単に厚労省の発表した、
新型インフルエンザの疫学データそのもので、
そこから小中学生の年齢層の感染者が多く、
より低年齢層と高齢者の感染が少ないことを指摘し、
それは学級閉鎖のために、
小中学生からその周囲の人々に、
感染が拡大しなかったせいではないか、
という奇妙な理論を展開しています。
普通に考えれば、
学級閉鎖を早期にしたにも拘らず、
その年齢層の感染者が圧倒的に多かったのですから、
これは対策の失敗と考えても良さそうですが、
さすが知性に溢れた御用学者の先生ともなれば、
その発想もユニークで、
周りに広がらずに食い止めたのだから成功なのだ、
ということのようです。
学級閉鎖というのは、感染者が家に戻ることですから、
却って周囲に感染が拡大してもおかしくはありません。
従って、その感染が広がらなかったのは、
大人世代に感染し難い何らかの事情があったからで、
学級閉鎖の恩恵などではないと、
僕のような平凡な頭ではそう思います。
さて、実は今週2名の新型インフルエンザの患者さんを、
診療所で診断しました。
このまま感染自体が終息するとは考え難く、
第二波は確実にある、というのが僕の予想です。
免疫の減少は比較的早いのでは、
というのが僕の考えで、
それに一致して、再び学童より、
集団感染が広まるのではないでしょうか?
それは意外に早く始まるのではないか、
と思います。
従って、最初に新型ワクチンの在庫の話をしましたが、
僕はまだこれが使用しないままに、
廃棄されるとは思っていません。
慎重に今後の動静を見守りたいと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
六号通り診療所の石原です。
朝から健診結果の整理などして、
それから今PCに向かっています。
それでは今日の話題です。
まずこちらをご覧下さい。

これは今診療所にある、
新型インフルエンザワクチンの在庫です。
全て国産のワクチンですが、
当面使用の予定はありません。
ご存知のように返品は不可なので、
使用期限が過ぎれば、
そのまま廃棄処分にするしかありません。
使用期限は今年の10月です。
果たして現在日本にどれだけのワクチンの在庫があり、
そのうちのどのくらいの量が、
廃棄処分になるのかは分かりませんが、
輸入ワクチンに関して言えば、
ほぼ全て、と言っても言い過ぎではない量が、
そのまま廃棄されることは間違いがありません。
僕の意見は一貫していて、
昨年の5月の時点から、
輸入ワクチンは必要ない、という立場でした。
過去の記事を見て頂ければ、
その点は確認して頂けるかと思います。
勿論国産のワクチンで、
不足する事態は当然有り得るのですが、
それは世界中で同様なのですから、
自国優先主義を取るべきではない、
というのが基本的な考えです。
それでは、誰が輸入ワクチンを強行したのでしょうか?
この間、「新型インフルエンザ対策総括会議」というものが開かれ、
今後もまだ開かれる予定です。
もう既に終了した会議の中で、
政府の「新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員会」、
という長く如何にも有難そうな名前の会議の代表者の方が、
「ボクは輸入ワクチンには反対だったんだよ」
という意味のことを発言されています。
つまり、専門家のアドバイスは反対であったのに、
「政治主導」で輸入ワクチンは決定された訳です。
その間のニュアンスは、
緊急出版され、発売と共に、
今度も緊急で回収された、
慌しい書物である「死の官僚」という奇書の中に、
割と詳しく書かれていて、
「国産にこだわらず海外のワクチンの手配を早急にしなければいけないところだが、厚労省は何故か積極的ではないのだ」
「医系技官がワクチンの輸入拡大に反対する動きがあるが、国がすべきことは、米国のようにワクチン確保の一点に尽きます」
など、国産と併せて、国民全員分のワクチンを、
輸入で確保するのが正しいのだ、
というこの作者のあまり根拠のない強烈な意思を、
実際に誰が書いたのかは分かりませんが、
下品の極みのような文章の中に、
読み取ることが出来ます。
御用学者の代表の大先生も、
悪名高い医系技官と称する方々も、
いずれも反対であったことが、
現実には慌しく決まったのですから、
これは前厚生労働大臣と、
上記奇書の作者を含む、
そのブレインであった同じ大学の方々が、
政治主導で決めたことなのだ、
ということは何となく分かります。
この馬鹿な政策を決めた人達に、
どうにか輸入ワクチンの無駄な費用を、
代わりに少しでも払ってはもらえないでしょうか?
全部元は税金なんですよ。
そうした訴えでも起こして頂ければ、
悪名のみが高い医系技官という方々の評判も、
少しは上がるのではないでしょうか?
少なくとも僕は応援します。
少し話題を変えます。
先の総括会議で、
御用学者の大ボスでラスボスのような先生は、
「日本の新型インフルエンザの死亡者が少なかったのは、
ボク達が提案した学級閉鎖の効果なんだよ」
という意味のことを発言されています。
これはそもそもはこの方の発言ではなく、
東北の方に棲息されている、
中ボスのような先生が、
そうした発言を方々でされ、
英文の論文も発表されています。
その論文と称するものを僕は読みましたが、
これは申し訳ないですが、
論文と言うのも恥ずかしいような内容です。
そこで紹介されているデータは、
ただ単に厚労省の発表した、
新型インフルエンザの疫学データそのもので、
そこから小中学生の年齢層の感染者が多く、
より低年齢層と高齢者の感染が少ないことを指摘し、
それは学級閉鎖のために、
小中学生からその周囲の人々に、
感染が拡大しなかったせいではないか、
という奇妙な理論を展開しています。
普通に考えれば、
学級閉鎖を早期にしたにも拘らず、
その年齢層の感染者が圧倒的に多かったのですから、
これは対策の失敗と考えても良さそうですが、
さすが知性に溢れた御用学者の先生ともなれば、
その発想もユニークで、
周りに広がらずに食い止めたのだから成功なのだ、
ということのようです。
学級閉鎖というのは、感染者が家に戻ることですから、
却って周囲に感染が拡大してもおかしくはありません。
従って、その感染が広がらなかったのは、
大人世代に感染し難い何らかの事情があったからで、
学級閉鎖の恩恵などではないと、
僕のような平凡な頭ではそう思います。
さて、実は今週2名の新型インフルエンザの患者さんを、
診療所で診断しました。
このまま感染自体が終息するとは考え難く、
第二波は確実にある、というのが僕の予想です。
免疫の減少は比較的早いのでは、
というのが僕の考えで、
それに一致して、再び学童より、
集団感染が広まるのではないでしょうか?
それは意外に早く始まるのではないか、
と思います。
従って、最初に新型ワクチンの在庫の話をしましたが、
僕はまだこれが使用しないままに、
廃棄されるとは思っていません。
慎重に今後の動静を見守りたいと思います。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
2010-04-24 08:29
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