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点滴用抗インフルエンザ剤「ラピアクタ」を考える [医療のトピック]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は水曜日なので、
診療は午前中で終わり、
午後は産業医の面談に廻る予定です。

それでは今日の話題です。

まず、こちらのニュースをご覧下さい。

【塩野義のインフル治療薬を22日に緊急収載】厚生労働省は1月22日付で、塩野義製薬のインフルエンザ治療薬ラピアクタ点滴用を薬価基準に収載する。13日の正式承認から9日後の緊急収載となる。塩野義製薬では「収載後、できる限り速やかに発売する」としている。通常、成人には300mgを15分以上かけて1回点滴静注する。

インフルエンザ用の初めての注射薬が、
世界に先駆けて日本で発売になった、
というニュースです。

この新薬は一般名が「ペラミビル(Peramivir )」、
日本での商品名が「ラピアクタ」です。

この薬は、リレンザやタミフルと同じ、
ノイラミニダーゼ阻害剤です。
ノイラミニダーゼというのは、
人間の粘膜の細胞の中で増殖したインフルエンザウイルスが、
細胞の外に出る時に必要な酵素で、
それが使えなくなることにより、
ウイルスが細胞の外に出られなくなり、
結果として細胞の外でウイルスが増えることが、
なくなるという仕組みです。
1回の注射を行うだけで、
タミフルを5日間飲んだのと、
ほぼ同等の効果がある、と言われています。

要するにタミフルの注射版、
と考えて頂くのが、
一番適切な表現かも知れません。

これは、インフルエンザの治療において、
待ち望まれた薬の1つであったことは、
間違いはありません。

インフルエンザで重症化するようなケースでは、
飲み薬や吸入薬が、
使用出来ないか、効果の期待出来ないことが、
むしろ大部分であるからです。
そうした時に注射剤が使用出来れば、
速やかに効果が期待出来、
救命率を高めるであろうことは、
充分に考えられます。

ただ、この薬の日本での認可のあり方と、
その効果や適応については、
僕は問題が多いのではないか、
と現時点では思います。

それでは、ちょっとその点についてご説明します。

上の記事を読むと、
如何にもこの薬は国産の薬のようですが、
元々はアメリカのバイオクリスト社の開発品で、
日本での開発が塩野義製薬だ、
というだけの話です。
製造も日本で行なわれるので、
タミフルのように輸入して備蓄しないといけない、
という薬とは違いますが、
最初から日本で開発されて、
という出自の薬ではない訳です。
(添付文書にはバイオクリスト社提携、
と書かれていますが、
その権利関係は良く分かりません)

この薬はアメリカでは、
2006年頃から臨床試験が行なわれましたが、
2009年の10月の段階で、
まだ未認可の医薬品でした。
それをアメリカのFDAは、
緊急使用の許可を限定的に行なったのです。
ただ、それでも現時点でアメリカで、
この薬が認可されている訳ではありません。
勿論その適応は厳密に吟味され、
そのための資料も公開されています。

ところが、日本では多くの審査をすっ飛ばして、
今年の1月13日に緊急承認し、
22日には薬価を決め、
もう間もなく市場に出回ろうとしているのです。

アメリカさえ飛び越えて、
尋常ではないスピードでの承認です。

数日前、診療所にも製薬会社の方がお見えになって、
薬の説明をしていかれました。

僕が「この薬はどういう人に使うんですか?」
と聞くと、
「たとえば、忙しくて、インフルエンザだけれど、
次の日には会社に行きたいような人に」
と言われたので、ちょっと驚きました。

これは勿論製薬会社の方の、
半分冗談の発言だったのですが、
気軽に出して下さい、というニュアンスは感じられます。
(その方は非常に勉強熱心な方で、
僕も勉強させて頂いています。
適応が会社としても、
必ずしも明確ではないということを、
お示ししたい意味合いで、
他意はありません)

しかし、それで本当に良いのでしょうか?

まずこの薬の効果についてですが、
手元にある日本の添付文書、
およびFDAの資料によると、
何も使わなかった場合の、
病気が治るまでの時間が、
平均80時間程度だったのに対して、
この薬を重症時の用量である600mg1回点滴すると、
60時間程度に短縮した、というデータがあります。
つまり何もしなければ、
3日と半分くらい、治るのに時間が掛かったのに対して、
この薬を1回点滴すると、
それが2日半になったのです。

うーん。
ちょっと微妙ですね。

またタミフルとの比較では、
タミフルを5日間使用した時の治るまでの時間が、
平均で80時間程度で、
ラピアクタを使用した場合が、
600mgの1回点滴でも300mgの1回点滴でも、
殆ど変わらず、どちらも80時間くらいです。
要するにこの試験では、
タミフルを使っても、点滴をしても、
治るまでに平均3日半くらい掛かっているのです。

うーん。
更に微妙ですね。

この2つの試験は条件が違うので、
俄かに並べて議論する訳にはいきませんが、
何もしなくても、注射をしても、
大して治るまでの時間が、
変わっていないのがどうも気になりますし、
倍量を使っても、殆ど差が無い点も、
ちょっと引っ掛かります。

この薬で期待されることは、
インフルエンザの重症例である、
脳症や心筋炎、肺炎に対して、
これまでの薬剤以上の効果があるのではないか、
ということです。

ただ、その根拠は現時点では、
実際には殆どないのです。
せいぜい重症肺炎から回復した、
という1例報告がある程度です。

この辺りはインフルエンザワクチンと、
良く似た構図ですね。

ただの期待が、いつしか根拠のある事実のように、
実地の医療者を含めた皆に、
感じられてしまうのです。

僕はこの薬は、
タミフルやリレンザの効果が期待出来ない重症例に対して、
限定して使用すべき薬剤ではないか、
という考え方です。

この薬には白血球を減少させたり、
下痢などの副作用が、明らかにタミフルより多く、
海外では死亡事例の報告もあります。

それでいて、現時点で確認されている効果は、
タミフルと同等で、
それを凌ぐものではありません。

そうであるならば、
注射薬しか使用出来ないケースか、
重症例のみに限定して、
使用するのが理に適っているのではないでしょうか?

しかし、実際には医療機関の限定もなく、
「どうぞ、どんどん使って下さい」というニュアンスです。
これはちょっと問題なのではないか、
と僕は思います。

またスピード承認であるが故に、
用量の設定も、はなはだ曖昧なものになっています。

この薬はFDAの資料では、
原則600mgを5~10日連続して使用する、
というのが一般的な使用法とされていますが、
日本の承認用量は、
300mgの1回のみの注射で、
それを場合によっては600mgまで増量出来、
それも場合によっては数日間使用出来る、
と書かれています。
上限の期間の設定もされていません。
お子さんには使えるとも使えないとも、
明確には記されていません。
にもかかわらず、まだ最後まで結論の出ていない、
小児の診療試験の結果が不充分な形で紹介され、
「お前の責任で使えよ。責任は持たねえよ」
とでも言わんばかりです。

つまり用量も日数も、
はなはだ曖昧かつ不明瞭にしか、
書かれていません。
こんないい加減な添付文書で使用を許可して、
何の制限も設けずに、
果たして問題はないのだろうか、
とこの点にも僕は大いに疑問を持ちます。

「ラピアクタ」は確かに優れた薬剤であるかも知れません。
ただ、それが事実であるかどうかは、
重症例への使用が蓄積され、
その効果が確認されて初めて、
明らかになることだと僕は思います。

今日は新しいインフルエンザの注射薬の話でした。

ちょっと即席に書いたので、
読み込んでいない資料もあり、
不正確な点もあるかも知れません。
この項はまた修正させて頂く可能性があります。
第一報ということでご了承下さい。

それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。

いきなり付け足しですが、
今日(27日)のニュースでは、
この薬の適応は15歳以上となったようです。
僕が数日前にもらった文書には、
そんな記載はなく、
どうも小児への使用が、
土壇場で先送りされたようです。
しかし、本来この薬の効果が最も期待されるのは、
重症例のお子さんに対しての筈です。
アメリカのように、
緊急使用のような形式を取り、
処方自体を重症例のみに限定する代わり、
年齢の制限は設けない方が良かったのではないか、
と僕には思えてなりません。
いつものことですが、
大事にすべき優先順位が間違っている、
という気がします。

(補足2011年2月9日)
この記事はラピアクタの発売直後に書いたのですが、
2010年の10月に添付文書が改訂になっていて、
現在では小児への使用が認められて記載されています。
小児を対象とした臨床試験は、
4か月から15歳の115例で行われており、
特に年齢制限なく使用が可能です。
ただ、罹病期間の中央値が示されているだけで、
(それも成人に比べて妙に罹病期間が短く、
変なデータ)
プラセボやタミフルとの比較試験はありません。
その用量は10㎎/kg ですから、
30㎏を超えると成人の通常用量を超えます。
また、症状に応じて連日投与可、
と書かれていますが、
その根拠も不明です。
タミフルとの比較では、
優位性が示されていないのですから、
現時点での添付文書の記載は問題が多いうえにはなはだ曖昧で、
もう少ししっかりとした適応が、
提示されるべきだと思います。
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たけちよ

先生 昨年は私の質問にお答えいただきとても安心して年を越すことができました。新年のご挨拶もせず大変失礼いたしました。今年も毎日ブログを拝見させて頂いております。今日の点滴の承認の話、この先もどうなるのか行方が気になります。またノロウイルスの感染が周りで流行ってきていて心配です。私は35歳ですが 私が幼いころには今ほどひどい嘔吐や下痢の症状がでる病気があったかなあと思い返しています。娘は2歳ですが今のところ感染はしていませんが 感染したお子様の話を聞くとそれは壮絶で入院されることもあると聞きます。大人での感染は少ないのでしょうか?それとも大人は症状がでても子供ほどひどくならない免疫がすでにあるのでしょうか?私のまわりでも30代以降の人間は嘔吐下痢の記憶があまりないようで 不思議です。。。デパートのトイレのオムツがえシートからも感染したとか 強力な感染力が言われていて 早く流行が終わってほしいです。。。
新型インフルエンザもメディアも騒がなくなりましたが、ひそかにまだ流行っているように思います。
by たけちよ (2010-01-27 16:52) 

fujiki

たけちよさんへ
コメントありがとうございます。

ノロウイルスは年齢によらず、
重症化する方はしますし、
軽症で済む方もいます。
ノロウイルス以外の下痢嘔吐のウイルスは、
概ね小さなお子さんとご高齢の方では重症化して、
それ以外の年齢層では軽症になるのが、
一般的な傾向です。
ノロウイルスの生態は、
まだ謎の部分が多いようです。


by fujiki (2010-01-27 19:38) 

タミフル

なんかむかつくんだよね。何でもかんでも否定するやつ。そういうことは自分がもっといいくすりを開発してからいえっつうの
by タミフル (2010-02-13 09:34) 

fujiki

タミフルさんへ
ご一読ありがとうございます。
お言葉を胸に刻み、
より節度のある表現及び内容に努めたいと思います。
by fujiki (2010-02-13 12:54) 

survivor

はじめまして
実は2/3に肺炎が進行し緊急帝王切開した妊婦です。
2日後肺炎の原因が新型インフルエンザである事が分かり、人工呼吸器、人口肺、そしてラピアクタの使用で命を救われました。
現在、子供も5ヶ月を向かえ、母子ともに元気です。
日本で発売されたばかりのラピアクタ発売のタイミングと迅速なお医者様の対応、子供への感染は無し、ということから奇跡的に二人とも生還しました。
私にとってラピアクタがなければ死んでいたと医師からも聞き、ほんとうにありがたく感謝しています。
今後も積極的な薬の開発を進めて欲しいです。
by survivor (2010-08-02 10:32) 

fujiki

survivor さんへ
ご回復されて本当に良かったですね。
貴重なお話をありがとうございます。
by fujiki (2010-08-02 22:35) 

Kim

救急医をしている者です。

1月から新しい病院に転勤してラピアクタをどんどん使っているのに驚いていたので、、、、以前の職場では入院するような人に限定していました。

先生がおっしゃる通りだと思います。サリドマイドで被害が最も少なかったのはアメリカで、担当の人が十分なデータがないと色々な圧力にも屈せず認可しなかったという話を聞いています。

日本でラピアクタによる有害反応がたくさん発生しない事を祈るばかりですね。

ちなみに、私は元気な人にタミフルを処方する事にも否定的な者です。

by Kim (2011-02-02 15:40) 

fujiki

kim 先生
コメントありがとうございます。
以前老人ホームで感染が拡大した時には、
かなり辛い思いをしたので、
数パック用意はしているのですが、
まだ使用はしていません。
認知症のご高齢の方などですと、
具合が悪いと内服も困難になるので、
そうした場合には役に立つと思いますが、
現行は使い過ぎであると僕も思います。

これからもよろしくお願いします。
by fujiki (2011-02-03 08:08) 

ののか

はじめまして
13歳の息子がインフルエンザにかかり今日点滴でラピアクタというのを受け
気になり検索したところたどりつきました
2月5日の午後38度台の熱があり休日診療の病院でA型と判定され
タミフルを処方されました。
翌日のお昼頃には平熱になり今日の午後までは元気で明日にも登校許可を・・・
と思っていたところ夕方突然40度の発熱でかかりつけへいき、再度検査したところ
やはりA型の反応が出ました、本人もぐったりしているのでラピアクタと書いてある点滴を受けました
その後解熱剤と痰を切る薬をいただいて、今は寝ています
少し汗もかいて夕方よりは落ち着いているようですが・・・
まだこの薬自体まだあまり知られていないですし、読んでみますと
15歳以上とのことでとても不安になってしまいました
もう受けてしまったので仕方ないのですが・・・
注意すべき点があれば教えていただければ幸いです
by ののか (2011-02-08 22:27) 

fujiki

ののかさんへ
コメントありがとうございます。
記事に補足しましたが、
現在では小児への適応も、
添付文書上認められています。
ですから、使用に関しては特に問題はありません。
ただ、一般的なインフルエンザの経過とは、
ちょっと違う気がするので、
お子さんの状態は、
数日は慎重に観察し、
ご様子が改善しなければ、
すぐにもう一度受診されることをお勧めします。
by fujiki (2011-02-09 08:51) 

plun

はじめまして
昨日、咳と全身の痛みと発熱感で、仕事を早退し病院へ行ったところ、38℃の熱があり、A型インフルエンザでした。
ラピアクタの点滴を受けました。
医師の説明では、特効薬で1回で十分量体に入るけど、2回まではできるので、明日も辛かったら来るようにとのこと。
看護士は、1回で熱が下がると言っていました。
現在37.7℃で、インフルエンザについても、薬についても、理解できていないので、もう1度行った方がいいのか、調べていたところです。
とてもわかりやすい説明で、納得でき、このまま安静にしていることに決めました。
ありがとうございました。
by plun (2011-02-18 14:05) 

fujiki

plun さんへ
コメントありがとうございます。
現行アメリカでは臨床試験が継続中なので、
その結果が出るまでは、
重症の事例や、
内服吸入が困難な事例に限定する、
という使用法が適切なのではないか、
と現時点で僕は思います。
「1回で熱が下がる」という発言の根拠になる、
まともなデータは僕の知る限り存在しません。
体調の早い回復をお祈りします。
by fujiki (2011-02-19 08:38) 

yuukiyuka

はじめまして、先だって三歳になる娘がインフルエンザにかかりまして、点滴による投薬を二日うけました。その後ジンマシンで、大騒動です・・・リレンザ、タミフルではない名前だったなというあいまいな記憶でしたが点滴で15分でしたからたぶんこれですね・・。熱は下がったものの下痢とジンマシンが直らずもうへとへとです;;別段小児科での薬の副作用だという説明も無く皮膚科へ言ってくれと指示されたのみ・・・副作用だとしたらきちんと薬名を聞かなくてはいけないですよね・・?
by yuukiyuka (2011-05-12 15:52) 

fujiki

yuukiyaka さんへ
コメントありがとうございます。
インフルエンザ用の点滴薬だとすれば、
このラピアクタ以外にはないと思いますが、
ビタミン剤や抗生物質の点滴の可能性もあり、
薬の名前は確認して、
再度の使用は緊急の場合以外はないように、
気を付ける必要があると思います。
by fujiki (2011-05-13 08:35) 

yuukiyuka

ありがとうございます^^

まずインフルエンザのお薬をして、次にビタミン剤(? ブドウ糖とかはいっている物)の点滴を受けていました。点滴を二日受けた後三日目、点滴はしなかった日にジンマシンがでたので、薬の作用か病気によるストレスかの判断がつかないとのことでした。
ジルテックドライシロップの処方で現在収まっているので、なんらかのアレルギーだとおもいますが・・・薬と卵ぼうろくらいしか口にしていないので、お薬があやしいかな、と。(もともとたまごぼうろでジンマシンがでたことはありませんので)
なんにせよ収まってきてホッとしました!
ラピアクタのことは頭に入れておきます!
by yuukiyuka (2011-05-13 14:20) 

mamimami

はじめまして、45歳の主婦、不整脈がたまにあります。
2日前に高熱、咳、鼻水、食欲不振、頭痛が尋常ではないので診察を受け、ムコダイン、フラベリック、PL配合顆粒を処方されました。
しかし薬を飲む時間の合間に39℃を越す熱が出、本日再検査したところB型インフルエンザとのこと、ラピアクタ点滴300mgを受けました。
点滴が3分の2程入ったところで悪心があり、すべて終わった後4時間ほどの間、悪心と過呼吸で身体を立てていることができず横たわっていました。看護婦が言うに前回出された薬(ムコダイン、フラベリック、PL配合顆粒)も飲んで良いとのこと、また本日処方のカロナール錠を発熱時に飲んでくださいということです。
しかし本日のこのラピアクタ点滴はタミフルの数日分の効き目があるとお聞きしたので、他の薬も飲むべきかどうか悩んでいます。
しかし本日ですでに3日目のこのB型インフルエンザ、そろそろ治まるころかとも考えているのですが・・。
by mamimami (2011-05-20 19:19) 

fujiki

mamimamiさんへ
ムコダインとフラベリックは咳を抑える目的で、
PLは主には鼻水を抑える目的と思います。
症状が酷ければ飲む、という判断で良いのではないかと思います。
インフルエンザに必須の薬ではありません。
ラピアクタは多分お身体にあまり合わなかった可能性が高いので、
次回はそうお話しされた方が良いと思います。
今年のB型インフルエンザは、
結構しつこく1週間くらい熱が続くこともあります。
また、稀に肺炎など重症化もあるので、
注意は必要です。
by fujiki (2011-05-21 08:21) 

mamimami

ありがとうございます。

昨日は食欲はなかったものの、熱は微熱程度までで咳がおさまっていたので少し落ち着いていました。
本日は咳がまた出始めているのでムコダインとフラベリックも服用してみようと思います。
3歳半の子供にうつっていないかが気になります。
もし兆候が現れたら即小児科に行くつもりです。
by mamimami (2011-05-21 13:47) 

インフル

使用しない危険と同時に使用しない危険を考えるのがお医者さんの仕事のはず。単な責任逃れがつらつら書かれているようで不快です。
by インフル (2012-02-04 17:41) 

fujiki

インフルさんへ
御一読及びご指摘ありがとうございました。
インフルさんのお好みには、
多分合わないと思いますが、
僕なりに、より信頼して頂けるような記事を目指し、
努力だけは続けたいと思います。

by fujiki (2012-02-04 23:09) 

特効薬

僕は今年の仕事始めに、熱もなく鼻水少しで、咳が2日間酷くて気管支炎が痛くて肺炎かな?と思い病院へ行き、インフルエンザ検査を受けたらインフルエンザAでした。特効薬(ラクアピタと思われる)の点滴15〜20分と、熱を下げる点滴(病院で測ったら37.5度でした。)をして直ぐに咳も止まりました。
風邪薬も出されました。(風邪も同時にかかってました。)
タミフルはもう使わないって言ってました。大人は1回点滴で、子供は1回吸入式(イナビルと思われる)を病院で行うと言ってました。吸入は難しいから失敗するからです。
新しく出来たのを知っていたので、特に不安もなく、使って欲しくて、効果も凄く良かったです。でも、インフルエンザを移す期間は同じ5日間なので、休む期間は5日間と同じですが、辛くて休むのと楽で休むのとでは全然違います。良い薬が出て来たと思います。
あと、お医者さんは患者さんを不安にさせるのではなく、安心させるのが役目だと思いますよ。
by 特効薬 (2012-02-09 06:04) 

fujiki

特効薬さんへ
コメントありがとうございます。
素晴らしいお薬の効果で、
改善したとのことで良かったと思います。
ラピアクタを推奨するご意見は、
ネットにも沢山あると思いますので、
それを信頼される方は、
そちらを見て頂ければ良いと思います。

ただ、所謂「特効薬」という意味合いでは、
そんな薬剤はインフルエンザに関して、
存在はしないと思います。

先日コクランレビューで、
ノイラミニダーゼ阻害剤の総論が出ましたが、
ラピアクタはまだ日本以外では、
殆ど実際のデータはなく、
触れられてもいません。
要するに現時点でエビデンスは殆どありません。
その内容は、
ノイラミニダーゼ阻害剤そのものの効果に、
疑義を呈するものです。

僕は勿論新薬の意味を軽視するものではありませんが、
注射薬は間違いなく、
経口薬や吸入薬より、
効果も強い代わりに、
リスクもある薬であり、
同様の効果を持つ経口薬や吸入薬も、
その副作用や効果についての、
懸念の声が消えていない現在、
注射薬の使用は、
それが絶対に必要であると考えられる場合に限って、
使用するべきではないかと考えますし、
エビデンスの高い薬を、
優先するのがより患者さんのためには、
メリットのある選択であると考えます。

注射薬がより有効性が高いと考えられる状況、
注射薬の使用以外に選択肢のない状況は、
当然考えられ、
その時には僕自身もラピアクタを使用しています。

ただ、第一選択とは考えません。

勿論この考え方が絶対的に正しいとは、
僕も思いませんし、
僕より遥かにお名前のある方が、
同種の薬剤についての、
もっと信頼の置ける、
解説をされていると思いますので、
そちらを併せて参照され、
適切なご理解に、
結び付けて頂ければと思います。
by fujiki (2012-02-09 06:27) 

クラピカ

こんにちわ読ませていただきました。
幡ヶ谷に住んでいるので色々と参考になりました。
恥ずかしながら今年二度目のインフルになりました。
正月A型3月入ってB型です^^;正月時近所のクリニックに駆け込みました。二日後に旅行にいくからインフルっぽいのでタミフル等ほしい
といいましたが熱がでてないと処方できいないといわれその時は抗生剤のみで帰りました。
次の日思ったとおり熱がでてもう一度いきA型と診断されその時ラピアクタを点滴されました。次の日から旅行に行くけど大丈夫?と尋ねるとすぐよくなるよと言われとても半信半疑でしたがほんとに一気に熱が下がり
(37度台でしたが)関節痛もなくなり楽になりました。
100%全快ってわけでもありませんがあながち休めない人は
仕事できるのかなとはおもいました。
海外ではラピアクタに変わる点滴があるのですかね?
少し気になりました。
by クラピカ (2012-03-08 00:51) 

fujiki

クラピカさんへ
コメントありがとうございます。
体調が早く戻られて良かったですね。
現時点でインフルエンザの点滴治療薬は、
ラピアクタのみだと思います。
その使用に関しては、
現時点ではアメリカにおいても、
他の選択肢のない場合に限る、
というのが一般的な考え方だと思います。
by fujiki (2012-03-09 08:48) 

yunko.

インフルエンザの点滴について検索してこちらの記事に来ました。
今年の1月の頭にインフルエンザA型に感染した24才です。
陽性反応が出た発熱から12時間後に点滴を1パック受け、発熱が24時間後も40℃前後だったため、同病院にて再度、点滴を1パック受けました。
その12時間後には体温が平熱よりもかなり低い34℃台になり、目の上に赤い痒みを伴う発疹が出ていました。
それから三日間平熱でしたので病院にて完治の証明書を貰いに行った時に発疹について相談しましたが、皮膚科に行って相談してくださいとのことで、以降10月現在も目の上の発疹はいくつかの皮膚科に行ってもアレルギー症状という診察結果で、ステロイド等の治療を受けたものの引いたり出たりで完治には至っておりません。
その他、インフルエンザ以降は明らかな体力の減少や今までに無かった全身の皮膚の発疹、低体温が今も続いているのですが、こういうのはどこで相談したらいいんですか?
by yunko. (2012-10-06 19:33) 

fujiki

yunko さんへ
膠原病などとの関連性がないかについて、
リウマチ科もしくは膠原病科で、
一度診て頂くのが良いように思います。
何らかの免疫系のアンバランスが起こっていると思いますが、
それは薬剤やウイルス感染を契機とする、
一過性のもの(それでも半年~1年症状の続くことがあります)か、
背後に何か慢性疾患が隠れているのかの、
どちらかのように思うからです。
by fujiki (2012-10-09 08:20) 

nao**


はじめまして。

インフルエンザB型にかかり、
近所の診療所でラクアピタを点滴してもらいました。
月曜日午前に点滴したのですが一向に楽にならず・・
今回 効かなかったんだろうかと心配になり検索中
先生のブログに出会いました。
一緒に受診した娘はイナビルで、症状は落ち着いてきました。
去年もインフルエンザで受診したらラクアピタを点滴されたんですが
すぐにすっきりしたわけではなく、熱が下がってから一ヶ月ほど体調が思わしくありませんでした。白血球減少と関係あるのかしら・・と
ちょっと怖くなりました。
しかも今回 三日目にして熱も下がらないので
高い点滴にする必要があったんだろうか・・と(´;ω;`)
インフルエンザの予防接種を今年は
ネットで色々見て 効果ないんじゃないかと
ここ12年来ずっと受けていたのを今年とりやめたのですが
一月にはA型 そして二月末にB型とかかり
治りもかなり悪いです。
B型は長く熱が出るんですね。
息子もしつこく一週間ずっと熱がさがらず・・
(高熱じゃなかったので三日目ぐらいまで
  インフルと思わず自然治癒)
今年の散々な状態に
インフルエンザの予防接種受けておけばよかったのかな?と。
予防接種ってやはり予防と軽減の効果はあるんでしょうか?
はじめての書き込みで長くなってしまいすみません。

by nao** (2013-02-27 22:14) 

fujiki

nao さんへ
コメントありがとうございます。
ワクチンの効果は、
そのワクチン株と流行株が一致すれば、
かなり大きく、
不一致であれば限定的です。
特にB型に関しては、
あまり効果は期待出来ませんが、
A型の集団感染の予防には、
一定の効果があるとお考え頂いて良いと思います。
by fujiki (2013-02-28 08:28) 

Kylie

はじめまして。
A型インフルエンザに感染した34歳女性です。昨夜、ラピアクタの点滴を受けたため、どんなお薬なのか調べていたところ、こちらに辿り着きました。
私は重症持続型の喘息があり、インフルエンザの症状より、喘息発作が酷かったため、病院を受診しました。
今回、喘息発作を抑えるためのステロイド(ソル コーテフ500mg)とラピアクタの二本点滴をしてもらったのですが、私の場合は、点滴をして数時間後には、38.5℃あった熱が36.6℃まで下がりました。点滴をしている最中から体が熱くなり、沢山汗をかいて熱が下がったように感じました。
ただ、先生の記事を拝見すると、白血球を減少させる等の副作用もあり、新薬とのことで心配になりました。
ラピアクタのステロイドとの併用は問題ないと考えられいるのでしょうか?(ステロイドとの併用で、細菌感染の可能性が高まったりすることはないのでしょうか。)
先生はどう思われますでしょうか?
お手すきの際に、お答えいただけますと大変幸いです。
by Kylie (2014-02-17 07:52) 

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