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副腎疾患画像集 [仕事のこと]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は胃カメラの日なので、
カルテの整理をして、
それから今PCに向かっています。

それでは今日の話題です。

今日は副腎の画像を見て頂きます。

副腎は両側の腎臓の上にくっついた、
小さな臓器で、
その主な働きはステロイドホルモンを作り、
分泌することです。

ではまずこれを。


これは正常の副腎のCT画像です。
お腹のおへそより少し上の位置の、
輪切りの写真です。
赤い矢印の先が左の副腎で、
青い矢印の先が右の副腎です。
足の方から見上げる形の画像なので、
右と左は逆になっているんですね。
両方とも正常の大きさと形をしています。
もう少し分かり易くしましょう。
次を見て下さい。

今と同じ画像です。
赤く染まった部分が、
左右の副腎です。

では次を見て下さい。

これは両側の副腎が、
全体に腫れているのが分かりますか?
紐のような副腎が、
太く厚ぼったくなっています。
では次を。

今と同じ画像です。
赤く染められた部分が、
副腎です。
正常な画像と比べてみて下さい。
腫れているのがお分かりになると思います。
これはクッシング病という病気の方の画像です。

脳の下垂体という場所にしこりがあり、
そこから副腎皮質刺激ホルモンが、
過剰に分泌されます。
そうすると副腎も過剰に刺激されて、
ステロイドホルモンをどんどん出し、
副腎が腫れるのです。
これを両側副腎過形成と言います。
この病気の患者さんは、
ステロイドを多量に飲み続けている人と、
同じ症状が出るのです。

それでは次を。

ちょっと不鮮明な画像ですいません。
矢印の先の左の副腎の一部が、
丸く腫れているのが分かりますか?
これは左の副腎のしこりです。
そのためにむしろ右の副腎は、
萎縮して小さく薄くなっているのです。
これはステロイドホルモンを出すしこりです。
このようにステロイドを出すしこりによる症状を、
クッシング症候群と呼んでいます。
クッシング病と症状は同じですが、
その原因は違うのです。

最後におまけを1枚。

これはクッシング病の患者さんの皮膚の写真です。
矢印の先の赤い筋が分かりますか?
クッシング病の特徴の1つで、
「赤色皮膚線条」と言います。

今日は副腎関連の画像を見て頂きました。
それでは今日はこのくらいで。

今日が皆さんにとっていい日でありますように。

石原がお送りしました。
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