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続・100パーセント治る病院の謎 [悪口]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今は朝の8時です。
酷い雨ですね。
昨日は午前中がちょっとバタバタしました。
もし、おいでになった方で、
お読みの方がいたら、
この場を借りて謝ります。
お待たせして申し訳ありませんでした。

今日は、
以前書いた「100パーセント治る病院の謎」の、
続編です。

「病院ランキング」みたいな本は、
やたらありますよね。
特に癌では、5年生存率とか、
そういうデータが重要なものとして、
記載されています。
あれは、どうやって調べていると思いますか。

いや、逆にみなさんに訊きたいんです。
どういう調べ方をしたら、
その病院の本当の治療レベルが分かるでしょうか。

ある病院へ行って、そこで癌の手術を受けます。
手術した後の経過は、
通常5年間はその病院で観察されます。
10人の患者さんを手術して、
その10人全員が5年後まで生きていれば、
5年生存率は100パーセントです。

よろしいでしょうか。

でも、手術を受ける前の段階で、
僕の知っているある大病院では、
徹底したふるいが掛けられるのです。

まず、門前払い。

資料をちらと見ただけで、
「うちの病院で診る対象ではありません」
と言われます。
患者さんの背景が、
病院にとってトラブルになりそうな場合であったり、
治る可能性が低そうだったり、
つまりこの病院で診るのが損だ、
と思われると、
その時点で「もう来なくていい」
と言われます。

その関門を抜けると、
次に執拗な検査責めが待っています。

あらゆる検査をした上で、
更にふるいが掛けられます。
これは必ずしも合理的なプロセスではないんです。
多分そう思われている方が多いと思うんですけど、
違うんですよ。

色々と検査をしますし、
一応の手術適応の条件も決められてはいます。
でもね、決してその通りに決まる訳ではないんです。

ある種の主観に満ちた、
恣意的な要素が、
最終的にはそこで手術をするかどうかの、
最終判断に使われるのです。

はっきり言えば、
手術が成功する人を、
選んで手術する訳です。
勿論その人がVIPだったりすれば、話は別です。
リスクを負っても、そういう場合はやりますね。
でも、一般の人間にはそれは通用しないんです。

本来の統計は、
その病院を頼って来た全員の中で、
どれだけの人が助かったか、
その点で判断されるべきです。
でも、断言しますけど、
そんな統計は一度も行われたことはないですよ。

そして、
一般に素晴らしい病院と言われているその病院の統計は、
いつも100パーセントに近い5年生存率なのです。

診療時間が近づきましたので、
今日はこの辺で。
石原がお送りしました。


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