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糖尿病と動脈硬化 [医療のトピック]

こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

昨日の診療は、ちょっとバタバタしました。
一人、怒って帰られた方がいましたね。
しょうがない部分もあるんですが、反省しています。
来られた全ての方に、納得してもらいたい、
そういう気持ちでやってはいるんですが、
時々限界も感じます。
でも、気を取り直して、今日も仕事します。

医療情報は巷に溢れています。
内容は玉石混交。
情報には、必ず発信側の意図がありますからね。
特に資本主義の高度に進んだ今の世の中では、
商品(物以外に人間も含みます)を売る目的以外で、
発信される情報は、非常に少ないのだと思います。
そんな中で、僕が比較的間違いない、と感じたものを紹介します。

糖尿病は合併症が怖い、というのはよく知られた知見です。
この場合の合併症というのは、血管への障害のことですね。
それも、大きく二つに分かれます。
目で見えるような大きな血管の障害と、
目に見えないような、小さな血管の障害ですね。
前者の代表が、動脈硬化。
後者が眼底出血や足のしびれ、腎臓病などの原因になるものです。
血糖のコントロールを良くすると、
小さい血管の合併症は、間違いなく進まなくなるんですね。
しかし、それでも大きな血管の合併症、
すなわち、動脈硬化はあまり減らなかったんです。
何故でしょうか。

最近の幾つかの説得力のある研究によりますとね、
食後の血糖が急に上がることが、動脈硬化の大きな要因なのですね。
食前の血糖は場合によって、殆ど正常でも、
そうしたことが起こるのです。
ですから、世界的にも血糖の基準値は下がっているんです。
その昔の糖尿病の基準値は、食前で140以上。
(単位は敢えて略します。科学の時間じゃないですからね)
それが126以上になり、今では100以上は要注意の域で、
考えるべき、とされています。
ここまでは、結構根拠のある情報なんです。
でも、それですぐに薬を飲んだ方が動脈硬化を防げる、
とか、何かを食べるといいとか、
と言う風になると、
これはもう物を売る目的のみの情報になりますね。

周りがバタついて来ました。
正直、金曜日にもなると、きついです。
でも、今日も出来る限りの努力をすることを、
この場で約束します。
誰に、と言う訳でもないですけど。
一生懸命であれば、多分何かいいことはある筈です。
きっとみなさんにも。
石原がお送りしました。

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